初心者のための日本史研究
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初心者のための日本史研究MM総合研究所外部研究員である鈴木タロヲ氏による日本史に関する解説です。
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邪馬台国の謎

 邪馬台国に触れずして、弥生時代は語れない。

 邪馬台国は、古代日本史の中で最大の謎の一つであり、かつ最大の魅力を持っている。

 邪馬台国に関する文献は、「魏志」の「倭人伝」(正式名称は、「三国志」の「魏書」の「東夷伝倭人条」)のなかにある、たった二千字に過ぎない。

 「倭人は帯方(現在のソウル付近)の東南海中の中に在り、山島に依りて国邑を為す。・・・倭国乱れ、相攻伐すること歴年、すなわち共に一女子を立てて王と為す。名を卑弥呼と曰ふ。・・・」。

 この「魏志」倭人伝には、邪馬台国への道のりについても記述されている。

 しかしそれをそのまま受け取ると、陸地を出てしまい太平洋の中にたどり着いてしまう。

 つまり、邪馬台国がどこにあったのかは依然としてはっきりしない。

 現在有力なのは九州説と畿内説であるが、その他にもジャワ島説、北海道説、船上国家説などが少数ながら存在する。

 なぜこれほどまでに「邪馬台国論争」が問題になっているのかというと、どちらの説をとるかによって、その後の国家の成り立ちの解明に大きな影響が出るからである。

 もしも邪馬台国が畿内にあったとすると、当時すでに畿内を中心にして広範囲な国家が存在したという事になり、「邪馬台国がそのまま大和朝廷になった」と考えることもできる。

 しかし九州説をとるならば、国家的政権が後に大和朝廷へ移った事になり、「邪馬台国は大和朝廷に滅ぼされた」とも考えられる。

 文献からわかる事は、

 邪馬台国が存在したのは紀元2世紀〜3世紀であるということ、

 30国余りの連合国のボスとして卑弥呼(「卑弥呼」は個人名ではなく、役職名という説がある)という女性が王になった事、

 彼女が独身者で、弟に補佐されて政治を行っていたらしい事、

 また彼女が「鬼道」(呪術の類)を用いて政治の決定をしていた事、

 卑弥呼が王になる以前に男性の王が存在した事、

 彼女が魏に何度も朝貢して「親魏倭王」の称号をもらった事、

 男王の治める狗奴国(くなこく)と対立していた事、

 そして彼女の死後に再び男子の王が立ったが内乱が起こり、壱与(台与)という一族の女性が女王になった事

 である。

 「魏志」倭人伝には、239年(景初3年)に魏が卑弥呼に銅鏡100枚を送ったことが記されている。

 奈良県天理市の黒塚古墳をはじめとして畿内から多数の三角縁神獣鏡が発見されたことから、「邪馬台国論争」は一時期、畿内説が優勢となったが、文献とそぐわない点も数多くあり(文献上100枚しか贈られていないはずなのに実際は500枚以上出土している点、景初年間は3年までしかないのに「景初4年」と刻まれた鏡が出土した点など)、また中国大陸では一枚も三角縁神獣鏡が出土していない事などから、三角縁神獣鏡は中国から贈られたものではなく、国産ではないかとする説もある。

 九州説を根拠づけるものとしては、1989年に発見された吉野ヶ里遺跡などがある。

 この遺跡から「魏志」倭人伝にある「楼閣」「城柵」を思わせる跡や中国産のガラス製管玉などが発見されたため、当初は「吉野ヶ里=邪馬台国」ではないかと考えられたが、その後「邪馬台国に支配されていた国の一つではないか」という説が有力になった。

 なお、北九州北部から、中国で作られた事が確かである「方格規矩鏡(ほうかくきくきょう)」や「内行花文鏡(ないこうかもんきょう)」という鏡が見つかっているが、この事実も九州説の決定的証拠とはなっていない。

 邪馬台国の最期は定かではない。

 九州にあった邪馬台国が東に移って大和朝廷を樹立したという説(邪馬台国東遷説)、

 狗奴国が邪馬台国を征服した後で東に移って大和朝廷を樹立したという説(狗奴国東遷説)、

 大和にあったヤマト国に征服されてしまったとする説(原大和朝廷による邪馬台国征服説)

 などがあるが、根拠のある仮説は今のところはない。

 その後再び日本に関する記述が中国の歴史書に登場するのは、412年の事である。

 この間の146年に日本に何があったのかは謎に包まれており、「空白の4世紀」と呼ばれている。

●参考文献

関 祐二 「完全制覇 古代大和朝廷の謎」 立風書房 1998

関 祐二 「古代史【謎解き事典】」 三修社 2004

写真と図解 日本の古墳・古代遺跡」 西東社 1999

直木孝次郎 「日本史」 実教出版 1999

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