戦争はいけないと教えながら、そもそも東条英機供述書を読んだこともない先生たちは、いったいなんなんだ？<P>当時の軍部で責任ある役職にいた人たちのほとんど（名前が残ろうが、どうなろうが）は、自害に至りました・・・東条英機元総理も同じく自害を試みましたが、幸か不幸か一命をとり止めてしまい、東京裁判に望むのです。そのときの彼がどう考え、この供述書を書くにいたったのか。よく考えてほしい。少なくとも自分は考えさせられました。<P>最近多い感情論に訴える本とは一線を画した歴史的資料です。少なくともこの本を読んだ上で、歴史を語ってほしいです。
当然右や左といった政治的な論争に巻き込まれそうな書物ではある。<BR> しかしあらゆる偏見から自由になって虚心坦懐に一次史料に当たるのが科学的な歴史学であるならば、本書のような書物はきわめて史料価値が高い。<BR> 本書は太平洋戦争開戦からサイパン玉砕まで指揮をとった責任者である東条英機の貴重な宣誓供述書であり、見るべきところは多い。<BR> 読みやすいとは決して言えず、その主張に論理性や体系性があると見出しがたいところもあるが、戦後60年を経た現在、観念論やイデオロギー先行の主張から自由であるためには本書のような書物は広く読まれるべきである。
ＧＨＱによって発禁になった、というだけで「いかにアメリカにとって都合の悪い事実が書かれているか」が想像できる。というのも、東京裁判というのは、戦勝国による報復という意味合いの、真実がどうであったかはお構いなしの一方的に裁かれるだけの極めて不公平な、裁判ともいえない裁判であったからだ。<BR>60年前の裁判での「供述書」であるために、文体も構成も読みやすいものではないが、「真実」を述べていることは読めばわかる。資料としてはまさに一級品であるので買って損はないが、とにかく読みにくいので、事実関係を知りたいだけであれば他の本（黄文雄著：「大日本帝国の真実」、小林よしのり著：「戦争論」シリーズなど）を読むことをお勧めする。
