自分の趣味は統計入門書をコレクションすることです。この本は、<BR>数理統計学の純粋な教科書かと思います。ただ、数理統計は数式の変形<BR>の羅列、教官も数式の展開を示すことに始終するものですが、この本は<BR>教科書でありながら、数式の行間に詳しい説明があり、大学初年度の線<BR>形代数と微積分を習得していれば、誰でも自学自習ができます。書かれ<BR>ている内容も統計の基礎から、多変量解析も数量化まで広範囲にわたっ<BR>ています。<BR>　この本の３分の２で数理統計を、Ｒ言語については、残り３分の１に<BR>まとまって説明があります。分散分析、数量化などいくつか利用例があ<BR>り、関数（コマンド）はよく使われるものが一覧表になっているので、<BR>前に遡って探す必要がないです。もっとも、慣れてしまえばＨｅｌｐを<BR>使うでしょう。<BR>　数理統計の展開がタイトで無駄がなく、見事にまとまっています。