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イノベーションへの解―利益ある成長に向けて ( クレイトン・クリステンセン マイケル・レイナー 玉田 俊平太 櫻井 祐子 )

「利益ある成長」という「株式市場が求める以上の株価の上伸を実現するための方策」。そのようなものが手に入れば、本当に助かると思う経営者が多いことであろうが、そのような要望に応え得る一冊であると思う。<P>持続的イノベーション、破壊的イノベーションというクリステンセンの前著での議論は、無消費者の消費者への転化という、より挑戦しやすい軸を加えている。<P>プロダクトを「属性」ではなく、「片付けるべき用事」という視点で設定するべきという新たな視点等々、経営実務者にも斬新な視点を与えられる力がある。<P>原著の出版の後、極めて短いリードタイムで邦訳が出版されたことが喜ばしい。

内容はすばらしい。「ジレンマ」では深堀りされていなかった破壊的イノベーションの予見とその対応について非常に興味深い分析と考察がなされていたと思う。しかし、残念ながら和訳がダメすぎる。誤字程度ならご愛嬌だが、そもそも日本語になっていない。用語の日本語化もセンスがないし(『無消費に対抗」って、わかるけど。。。)、句読点の位置もメチャクチャ。修士課程1年生の学生が、英語をそのまま日本語にしたような稚拙な日本語だった。兎に角、内容はすばらしいのに、日本語がダメで読みにくいので、英語が達者なヒトには原文で読むことを勧めている。従って、内容は5つ星だが和訳がダメなのでマイナス1。

前作「イノベーションのジレンマ」が理論の構築を目指したの対し、本書は理論を用いる方法を読者に教えることを目的としています。<BR>状況に基づく理論でなければ実効は期待できず、状況の変化に応じて戦略を使い分ける必要があり、戦略そのものではなく『戦略を策定するプロセスをマネジメントすること』の重要性を説いています。<BR>また、マーケティングにおいてかぎとなる分析単位は「顧客」ではなく「状況」であると言っている点も興味深いです。<P>かなり中身の濃い本です。勉強になります。面白いです。<BR>新規事業立ち上げに関わる人は必ず読まなければならない本ですね。

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イノベーションへの解―利益ある成長に向けて&nbsp;&nbsp;&nbsp;優良企業におけるイノベーションがはらむ落とし穴を実証し、衝撃を与えた名著『イノベーションのジレンマ』待望の続編。イノベーション論を深化させ、研究者らの間に一躍広まったクリステンセン教授の理論のさらなる展開を本書に見ることができる。<p> &nbsp;&nbsp;&nbsp;前作では破壊的な技術革新を受けて優位を脅かされる側の企業に置いていた視点を、今回はその技術革新で新事業を構築し、優位企業を打ち負かそうとする側に置いている。この「破壊される側ではなく破壊者となって」という立場が本書の特色である。そこでは技術革新にかかわる実務者にとって、より明快な行動指針が得られるだろう。実際に、どうすれば最強の競合企業を打ち負かせるのか、どのような製品を開発すべきか、もっとも発展性のある基盤となるのはどのような初期顧客か、製品の設計、生産、販売、流通のなかでどれを社内で行い、どれを外部に任せるべきか…というような、きわめて具体的な意思決定の「解」が提出されている。<p> &nbsp;「無消費への対抗」など、次々に展開される破壊的イノベーションの局面は興味深く、そこでのマネジャー個人の行動やモチベーションまでカバーする理論はマネジメントの視野を確実に広げてくれる。事例となる企業や市場は、IBM、ソニーなどの常連から「クイック・サービス型レストランチェーンのミルクシェーク」などまで多彩で読みごたえがある。日本企業に「破壊」される米国市場を取り上げてきた著者が言う、「日本の経済システムは構造的に新たな破壊的成長の波の出現を阻害している」という提起も示唆的だ。さらなる読解が期待できるテキストとして、また、イノベーションやマネジメントの指南書として必携である。(棚上 勉)
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