問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座 みんなこんな本を読んできた 問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座
 
 
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問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座 ( 堀 公俊 )

ファシリテーション=「促進する、容易にする、円滑にする、助長する」を<BR>ケーススタディー形式で習得できる一冊です。<BR>ファシリテーターに必要なことはプロセスをコントロールして組織の意思決<BR>定の質を高めることで、そのために必要なスキルについて書かれています。<BR>「ふむふむ」と感じさせられた言葉が多くありました。<P>◆優れた問題解決のためには、思考を発散させるステップと収束させるステ<BR>ップをワンセットにしなければいけない。<BR>◆ビジネスにおける分析は、科学的なデータ解析を通じて新しい真理を見つ<BR>けるのとはわけが違う。<BR>(⇒分析のための分析に陥ることが時としてありますよね。いけないいけ<BR>ない。)<P>◆「どこを起点に」「どこを通って」「どこに到達するか」が基本の要素と<BR>なる。これを論理の3点セットと呼んでいる。<BR>(⇒論理的思考に欠かせません。)<BR>◆ファシリテーターには文学的な素養も必要なのである。<BR>(⇒発言者の心のメンタル・イメージを表現できる能力が必要。)<BR>◆ファシリテーターの思考の枠組みが目的思考と全体思考になっていること<P>が求められる。<BR>◆複数の立場から問題を眺めるからこそ幅広い選択肢がうまれ、その中から<BR>ベストな答が選び取れる。<BR>(略)「どちらが正しいか」という見方を捨て、「両方が正しい」ことを出<BR>発点にするのだ。<BR>◆ファシリテーターは、話し合いの場の質を高め、前向きな気運をつくって<P>いくことに専念すればよく、とりたてて議論を整理したり、意思決定を助け<BR>たりする必要はない。<BR>◆ホワイトボードをキャンバスにして、記録にはデジタルカメラを使えば<BR>よい。<BR>(それまでの模造紙を使った記録から、道具の普及でやり方が全く変わるのですね。)

私はコンサルタントとしてたくさんのプロジェクト会議を仕切ってきました。<BR>現在はトレーナーとして、トレーニングやワークショップで、<BR>いわゆる「ファシリテート」しています。<P>その私が読んで、とても網羅的にうまくまとめられた本だと思います。<P>この本では3つのスキルと2つの技法というカタチで、ファシリテーション<P>技術をまとめています。それと問題解決サイクルを組み合わせています。<P>3つのスキルと2つの技法について、簡単に紹介しますと<P>   3つのスキルとは<P>    1.プロセス・デザイン<P>    2.プロセス・マネジメント<P>    3.コンフリクト・マネジメント<P>   2つの技法とは<P>    1.ワークショップ技法<P>    2.グラフィック技法<P>となっています。<P>1のプロセスデザインは、システム思考とMECE思考からなります。<P>システム思考とは問題解決のフレームワークを押さえていくこと。<BR>フレームワークを構成する要素は<P>        1.目的(ミッション)<P>        2.アウトプットイメージ(ビジョン)<P>        3.プロセス(目標・行動計画)<P>        4.役割分担<P>        5.行動規範(メンバー共通の価値観)<P>を挙げています。<P>MECE思考は、マッキンゼーなどのコンサルタントの思考方法に<BR>関する本がたくさん出ているので、ご存知の方も多いでしょう。<P>●漏れなく、ダブりなく、検討する方法●  です。<P>プロセス・マネジメントは、ロジカル・コミュニケーションと論理の構造化<BR>から成ります。<P>   <BR>ロジカル・コミュニケーションとは、つまり、論理的に話そう、ということ。<P>筆者は、「論理の3点セット」というカタチで、論理的であるための<BR>基本要素を紹介しています。<P>      1.事実(起点)<BR>  <BR>      2.根拠(経路)<P>      3.意見(終点)       <P>ここから、ファシリテーターの役割が出てきます。<P>      1.事実(起点)を共有化させる<P>      2.根拠(経路)の乱れを正す<P>      3.意見(終点)を明確にする<BR>  <BR>です。さらにそれぞれのために、細分化して、質問例があげられています。<BR>   <P>「マネジメント・コーチング」という名前で、コーチング手法を企業の<BR>会議に使う動きがありますがこのロジカルコミュニケーションのところ<BR>とかなり重なると思います。<P>そして、論理の構造化。こちらは4つに分けられています。<P>    1.意見をハッキリさせる(議論の先鋭化)<P>    2.意見の固まりをつくる(議論の組織化)<P>    3.意見のつながりをつくる(議論の体系化)<P>    4.議論すべき論点を並べる(論点の設定)<P>オープン・クエスチョンや、クローズド・クエスチョンを使い分け、<BR>ディシジョン・ツリーやマトリクス図で図解しながら、構造化していく<BR>わけです。<P>たくさんの図を使って、説明しているので、分かりやすいです。<P>3つめのスキルのコンフリクト・マネジメントは目新しいものです。<P>これは、コンテクスト(文脈)の共有化とウィン・ウィン・アプローチ<BR>から成ります。<P>コンテクストに対するものはコンテンツ(内容)。コンテンツはコンテクスト<BR>の中で位置付けられ、はじめて意味のある情報になるのです。<P>コンテクストはなかなか見えにくいものなので、これが話し手と聞き手とで<BR>違うことも多く、違ってもなかなか調整できないという難点があります。<BR>ここからコンフリクトが生じるわけです。<P>コンテクストは次のような3つに分け、それぞれにコンフリクト解消の方法<BR>が対応します。<P>    1.目的→より高い目的から見る<P>    2.視点→より広い視点から見る<P>    3.立場→第3者の立場から見る<P>   このあたりは、コーチングにおける質問ととても共通性があります。<P>人間も複数の自己から成っていると考えれば、その複数の自己間の対話を<BR>ファシリテートするのがコーチングであるともいえます。<P>ウィン・ウィン・アプローチについては、コヴィー博士の「七つの習慣」<BR>でご存知のかたも多いでしょう。<P>   「相手も勝って、自分も勝つ」ことです。<P>   このためのアプローチとして、<P>     1.創造によるアプローチ<P>     2.交換によるアプローチ<P>   を挙げています。<P>   また、ウィン・ルーズ型の次善の策として、<P>     3.分配によるアプローチも挙げています<BR>   <P>   1の創造によるアプローチだけ、さらに詳しく紹介すると、このために<BR>   3つの要素が必要だと言われています。<P>      1-本質を見極める力(互いの真の目的を見出す)<P>      2-協調的な関係(互いの利益に向けての意欲を高める)<P>      3-柔軟な思考(多面的な角度からアイデアを出す)<BR>  <BR>   これを促すのがファシリテーターの役割というわけです。<P>とても網羅的に整理されて、分かりやすい本です。

ファシリテーション、ファシリテーター?<BR>なかなかイメージを描くことが出来ない。<BR>本書は、知識編から実践編まで4編で構成されていて、各章に例題(エクササイズ)を設けて解説を加えている。<BR>初めて目にする用語にも解説を付けているので理解を進めることが出来る。<P>ファシリテーターを目指す方でなくても、新しいコミュニケーションの方法として組織管理者には一読の価値があると判断します。

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