ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 みんなこんな本を読んできた ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味
 
 
  ●トップページ   ●研究員紹介 ●研究所規則 ●著作権・免責・リンク ●掲示板 ●更新情報
仕事関連

▼お仕事のご依頼

執筆、取材、講演のお問い合わせはこちらからお願いします。

▼広告のご依頼

MM-Labo.com内への広告のご希望はこちらからお願いします。

ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 ( ヴァルター ベンヤミン Walter Benjamin 浅井 健二郎 久保 哲司 )

やはり、従前のベンヤミン著作集に比べて訳もこなれている。そもそもベンヤミンは難しく、ドイツ人ですら「一旦、別のドイツ語に翻訳しないと読めない」と言われるほどである。その意味ではこの新訳は非常に評価できる。但し、アンソロジーの形になっている点で、選択から落ちている重要な論文があることが残念である。「ドイツ悲劇の根源」の序論「認識批判的序章」は、ベンヤミンの中核をなす思想が記述されており、これはぜひとも入れて欲しかった。いずれしろ、ベンヤミンを読むのであれば、是非手元に欲しい一冊である。

 はっきり言って、最初のうち慣れるまではきわめてわかりにくい。それは、一つ一つの論文が「モンタージュ」のように並べられているからだ。そして、「複製技術時代」の論文を読んだとき、断片が一つの理念として現われてくる。<P> ギリシア以来、美においてはアウラ的な「礼拝価値」(仮象としての芸術)が優勢だった。しかし、近代以降の技術の発展がアウラを破壊し、「展示価値」(遊戯としての芸術)を際立たせる。ゲーテ、ボードレールは、異なった仕方で「礼拝価値」を取り戻そうとした。しかし、20世紀の写真や映画は「礼拝価値」を完全に破壊した。ここでベンヤミンの弁証法はこの危機を逆手に取り、技術を徹底的に普及させることを決意する。視覚的受容から触覚的受容へ、後進的なものを進歩的ものに。<BR> 現代社会における経験のあり方を探るためには、ぜひとも読んでおきたい好著であろう。

ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 ↑ご購入はこちらからどうぞ。
ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味
管理人の書評: 僕はこんな本を読んできた。 はこちらからどうぞ。
| ビジネス・経済 | 金融・経営 | 漫画・アニメ | 文学・評論 | 科学・技術 | 人文・思想 | アート・建築・デザイン | 社会・政治 | ノンフィクション | 新書・文庫 | 旅行ガイド | ホビー・スポーツ | エンターテイメント | タレント写真集 | 歴史・地理 | 医学・薬学 | 資格・検定 | 暮らし・健康・子育て | 語学・辞典 | 参考書・受験 | 子供向け | 楽譜

ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味