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今宵、天使と杯を ( 英田 サキ ヤマダ サクラコ )

BLのヤクザものというと、善良な一般市民が傍若無人な極道に惚れられたのが運の尽き・・・という巻き込まれパターンが主流。<BR>この本も発端はそうなのですが、根本的なところで違ってます。ヤクザの世界観に主人公が引きずられるのではなくて、その反対。恋人に導かれ、それまで盲従してきた価値観の呪縛から少しずつ解放され、自分の意思を取り戻していく男の、まるでサナギが蝶になる過程が、丁寧に描かれています。<BR>主人公は柚木成彦、35歳。リストラ目前、アル中一歩手前、離婚秒読みのダメリーマン。特に美人でもお金持ちでもない上にED。そんな彼のどこが魅力的なのか、それはこの本を読んでもらえばきっとわかります。<BR>なりゆきで柚木さんを抱き、あっけなく恋におちてしまうのが(泥酔してた柚木さんは何も覚えてない)、元プロボクサーでヤクザの行動隊長の四方隆史、27歳。黒髪と鋭い眼光の美形。くたびれ気味の中年サラリーマンを「天使」だと思うのには苦笑しますが、これ、決してのぼせて頭がイカレてしまったわけじゃない。<BR>作者は「純情ヤクザ」と呼んでますが(笑)、四方さんは愛情を知らずに育ち、固く心を閉ざした子供。前科2犯だろうが命知らずの鉄砲玉だろうが、情操的にまったく未熟なので、カッコつけることも意地を張ることもできない。柚木さんへの言葉や態度のひとつひとつが飾り気のない、素直な暖かい感情に満ちていて、ホント胸がいたくなります。<BR>いろいろな事件を経て、知り合ってたった数週間で人生をかける覚悟をする二人。気負うことなく、さらりと自然に。その結びつきに違和感がないのは作者の筆力の賜物でしょう。読者としては、二人の幸せを祈らずにはいられません。(ちなみに、野村史子や諏和雪里といった古きよきJUNEの香りを感じました。)

大量にBL小説が出回る中、中々「読ませてくれる」作品には出会えない。<BR>最近の小説は「読ませる」というよりも「見せる」ものが多く、小説本来の楽しみ方から少し逸脱しているようにも思える。<BR>そんな中、この方は久しぶりに出会った「読ませてくれる」貴重な作家様である。<BR>中でもこの作品がとても好きだ。<BR>大きく目を惹く華はないが、かわりに読んだ後まったりとしみじみと、心に残るものがある。<BR>例えばやくざという一見濃い人物設定だが、遠い世界の人という感が薄い。<BR>それが物足りないという人もいるのかもしれないが、私は彼も世の中に普通に存在している一人の人間なのだと思えた。<BR>相手はBLでよくあるリーマン設定だが、ちょっとくたびれた普通のおじさんだったりする。が、なぜか読めば読むほど可愛く思えてくる。<BR>身近じゃないのに書かれていることは身近な感覚で、気づけばその世界に引きずり込まれていた。<P>派手なのも悪くないが、本棚に最後まで残るのはこういう本だろうなとじみじみと思った。

ほとんど読むべきものが無いと感じていたJune誌の中で、唯一この作品が気にかかっていたので文庫化されてまとめて読めるのは嬉しい限り。ヤクザ四方&中年サラリーマン柚木の半ば脅迫で始まった関係、不器用な展開、期間限定だったはずが…。ヤクザといっても、剛しいらの辰巳みたいにアグレッシブじゃないし、サラリーマンも冴えない中年。いわゆるBoysからははみ出しているが、学園ものや超ドリームな設定に食傷気味の人にはきっと訴えるツボがあると思う。(蛇足ながら、クリスタル文庫は良質作品が多い印象)

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