ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち みんなこんな本を読んできた ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
 
 
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ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち ( ポール グレアム Paul Graham 川合 史朗 )

まだ、2章までしか読んでませんが、他の本には載っていなくて、なおかつ僕にとって共感できることがいろいろ載っていて、グイグイ引きこまれながら読んでます。<P>0章の、ものづくりにおいては、あれこれ前もって用意周到にやろうとせずに「とにかくやる」方式が有効だ!という考えは、僕自身行っている研究活動でも、当てはまってると思う。なんつーか、人は、勉強すればするほど、無駄で実効性のない議論にハマり易くなるように思う。自分にとって、動きやすいフィールドを見つけて、その中で「とにかく動く」ことが、ものづくりパーソンの健全なあり方なんだと思う。<P>1章「オタクはなぜもてないか」は、好きか嫌いかはっきり分かれる章だと思う。内容は、筆者自身が、中学・高校時代と灰色生活を送っていたこと、その原因に、学校システムというものの、無目的さ、それゆえに、子供たち自身による秩序の構成が起こって、空虚な人気競争に明け暮れる結果となり、オタクはその居場所を失って、さらに、いじめの標的になる・・・みたいな話。僕自身、中学・高校時代に対して、著者と同じような感情を持っていて、「受験勉強って、意味あんのかなー?」って、当時、かなり悩んでいたことを思い出した。僕も含めて、大抵の大人は、大人になるとそーゆーことを忘れてしまうんだと思う。でも、筆者は、そのことを執念深くもおぼえていて、自分の本の1章を割いて議論している。多分この章が、著者の一番言いたかったことじゃないかなって気さえしてくる。<P>著者によれば、学校ってのは、親がその管理から解放されるために、若者を押し込めて、退屈な授業という儀式を繰り返す、一種の刑務所のようなものらしい。僕もまあ半分くらいは同意かな。大人が真剣に制度の改革を行う必要があるって著者は言ってるけど、僕は、どこにも理想の制度なんてないのではと思う。制度改革で解決がつく問題なんて実際ほとんどないというのが僕の考えだ。(制度は作るより、実行するほうが10000倍難しいというか。)とにかく、オタクという人種は、若者を押し込める学校制度の中で生きにくい存在であることは否定できない。むしろ、学校制度の外で、自分の創造性を発揮できるコミュニティーを見つけること。世界を広げることで、学校制度でのウサを晴らすというか、そーゆーくらいしか現実的な解決策はないんじゃないかって思う。今は、インターネットとかあるし、そーゆーコミュニティも作りやすい環境にあると思う。少しづつではあるが、僕らの時代より物事はいい方向にいっていると思いたいなー。<P>なんか自分の意見ばっかりだな、レビュー失格かも。本書購入の際の参考になれば幸いです。<BR>教育関係者にもオススメ???

眠っていたハッカー魂を喚起させられるパンチの効いた一冊です。<BR>ハッカーと画家の社会的・文化的ポジション、そのほかもろもろの近似を屋台骨にして、ハッカー文化論(?)がつらつらと展開されています。そのつらつらに著者自身の強烈な主観(Lisp最強)が溶け合って、ただの文化論で終わっていないところがこの本の面白いところです。<BR>私もLispに興味を持ちました。この手のハッカー本が好きな方には、まずハズレないですよ。

翻訳者の川合さんはGaucheやKahuaのハックで知られる本物のハッカーだ.しかも超コアなLispハッカーだ.その川合さんがウェブサイト上でPaul Grahamのエッセーを翻訳しているのを知ってニヤリとしたものだ.ハッカーはハッカーにしかわからないマインドがある.そのニュアンスを川合さんはうまく伝えてくれていると思う.コンピュータにかかわる人よりも,むしろコンピュータを知らない人の方がこの本を面白く読めるのではないだろうか.あとハッカーには(この翻訳本を読む前提で)是非オリジナルのテキストも読んで日本語には翻訳困難なニュアンスを感じて欲しい.

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ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち&nbsp;『一般報道では、「ハッカー」とはコンピュータに侵入する人物のことを指す。プログラマの間では、その言葉は優れたプログラマを指す。この2つの意味は実はつながっている。プログラマにとって「ハッカー」とは、文字通りその道の達人であることを意味しているんだ。つまり、コンピュータに、良いことであれ悪いことであれ、自分のやりたいことをやらせることができる者、ということだ。』 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;コンピュータに囲まれ、インターネットで何もかもが置き換えられようとしている現代では、インターネットに住み、コンピュータを自在に操るハッカーは、ときには魔法のように世界を次の世代へと進めるウィザードとして、またときには挑戦的で反社会的な問題児として扱われる。2つの極端な扱いはともに、ハッカーが「ルールに従順でない」ことから来ている。誰もが当たり前と思っている「ルール」を曲げることで、良くも悪くも普通ではない結果を得ることができる技能の持ち主、それがハッカーだ。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;ハッカーの並外れた知識と技能は、普段はインターネットやコンピュータの向こう側に隠れていて見えない。ハッカーは同時にオタク(nerd)であることが多く、概して社交的ではない。その技能で、反社会的活動に関わったときに初めて外の世界からその存在が公になるために、ハッカーはコンピュータに悪事を働くものとして定義されてしまった。著者はこの日本語版のための書き下ろしを含む17のエッセイを通して、ハッカーの頭の中に広がる世界を一般社会に見せようとしている。コンピュータ・ソフトウェアのプログラミングに関わる深い問題と、貧富の差や富の創造、それにものづくりのセンスのようなやわらかい題材を通して、コンピュータ時代の革新を担うハッカーたちのものの考え方に触れることができる。 <p>&nbsp;『オタク野郎』たちを使いこなすのは難しい。とりわけ、ルールにとらわれ、リスクをとって前に進むことのできない『髪のとんがった上司』には、彼らをうまく扱うのは至難の業だ。本書は、ハッカーたちが考えていることをハッカーでない人たちにもわかる言葉で解説してくれる。『過去30年ほどの間に裕福になった人々の多くがプログラマであった』ことを考えれば、彼らが今何を考えているのか知ることは、無駄でないどころか必須科目だとすらいえるだろう。また、今現在「オタク(nerd)」のレッテルを貼られて苦しんでいる若者たちにとっては、周囲に広がる広大で可能性に満ちた世界を知ることができる、社会見学のような存在でもある。(吉松史彰)
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