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シグルイ 4 (4) ( 南條 範夫 山口 貴由 )

やっとのことで原作「駿河城御前試合」が徳間書店から復刊されたので一読した。感嘆した。いや、原作にではない。山口氏の手腕に感嘆したのだ。シグルイは4巻目まできてまだ先は長そうだが、原作は「御前試合」の第一話「無明逆流れ」で、ほんの四十頁くらいでしかない。あっという間に読めるが、シグルイを先に読んでいると、ほんの粗筋にしか思えない。シグルイには、原作にない細かい設定は勿論のこと、明らかに原作と異なった重要な部分が数多くあり、そしてそれはこの作品世界を非常に魅力的なものにしている。一部は原作のほかの話から導入してきたものであるが、大半は著者独自の考えのところで、もはや普通の意味での「原作」と「マンガ」の関係ではないといっていいだろう。(PLUTOだって手塚治虫氏が原作ということになっているのだから、原作というのは非常に広い概念なんだろうけれど) いずれにしても、シグルイの世界は「御前試合」の世界のパラレルワールドを為している状況にある。原作はそれぞれ凄惨ではあるが同じような試合十一組を描いており、後半退屈に類するが、シグルイはそれを遥かに凌駕することができそうだ。 最後まで頑張って描ききってほしい。 切に。

現代は、合理性が最も価値あるもののひとつとされる世の中である。<BR>理屈にあわないものは排除し、冗長なものは省いていく。<BR>結果、社会を構成する最小単位の個人は、しばしばその存在価値を見失う。そこで、<P> 自分が生きている事に意味はあるのだろうか?<BR> 人を殺して、何がいけないの?<P>という問いが発生する。社会にとって、人間の一人や二人、<BR>存在していてもいなくても、大して違いはないからだ。<BR>逆に、個人が社会と肩を並べないと満足できないほど自意識が肥大化しているともいえる。<P>「シグルイ」四巻は、真章と銘打つだけあって、テーマが明確化する。<BR>盲目となった伊良子清玄の復讐開始の巻である。<P>復讐したからといって目が見えるようになる訳でも、いくの乳房が元に戻る訳でもない。<BR>だから復讐なんてやめなさい。合理性からいうと、確かにそうなる。<BR>合理性からいわないと、「シグルイ」になる。<P> 生きる為には殺人も辞さない<BR> 殺人の為には自分の命も顧みない<P>近代以降、抹殺されてきた個人の情の復権が、ここにどす黒く、しかし燦然と輝いている。

この巻は、今までの物語が全て前哨に過ぎなかったことを示している。<BR>必勝の達人達の、狂気と殺戮の世界。<BR>自分も鉄剣で頭をガーンとぶん殴られた気分になった。<BR>こんな闘い方、勝利の仕方があるのかと驚愕した。<BR>藤木の裡なる衝動が引きずり出されていく姿に身震いする。<BR>立ち尽くしたまま物語を一気に読んだ。<BR>この作者にしか表現しえない世界に酔った。<BR>未読の人はとにかく読め!読んで山口貴由の世界に驚嘆して欲しい。

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