小室直樹の中国原論 みんなこんな本を読んできた 小室直樹の中国原論
 
 
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小室直樹の中国原論 ( 小室 直樹 )

いつもの小室節でまったく読みやすい。難しい対象を小室先生一流の方法で本質を浮き彫りにしています。ルブがふんだんにふられているのも読みやすさの要因と思います。「元(蒙古)と全盛期の大英帝国とどちらが大きいのかな?」「大東亜戦争に負けたとき、東条英機に降伏すれば大統領にしてやるとでもいうような話ではないか」なんて意外な観点からユーモアたっぷりに読者に語りかけてきます。三国志演義って毛沢東思想のもとになっていたなんて初めてしった。三国志、あなどるべからず。

高い水準の学問の方法を遅れた分野に適用する<BR>ことによって学問の新生面が開かれる、という趣旨のことを<BR>小室さんが以前に書いたことがあった。数学を自然学に適用して<BR>「ニュートン物理学」になったるが如し。正にそのように進んだ<BR>社会学の方法をシナ社会という現象に適用して「小室シナ学」が<BR>誕生した。しかもみんなが知ってる『三国志演義』を材料にして<BR>入り込む手口も心憎いではないか。本書を以って<BR>シナ理解の近代学問的方法が導入されたと言えよう。<BR>(渡部昇一のことばより)

 本書の目的は、中国の歴史に立ち返って中国人の行動原理を抽出することです。広大な中国の全体像を把握することは極めて困難です。それゆえ、大部分の中国関連書籍には、その著者が触れ得た中国の一部分のみを解説しているとの但し書きが必ずといってよいほど見受けられます。これらの書籍には綿密な取材に基づくものも少なくありませんが、その情報が矛盾することがあります。例えば、「中国人ほど信頼のおける仕事上のパートナーはいない」と「中国人は契約をまったく守らない」等です。こうした矛盾は中国人の行動原理を我々が十分に理解していないことに起因します。本書は、中国人の行動原理・法則を明らかにし、我々の誤解を解きながら、現実の行き違いを事例として解説していきます。<P> 具体的には、「横」の人間関係の最も緊密な関係である「幇(ほう:字は←と似ているが異なる)」と「縦」の関係である「宗族」を解説しています。「幇」は三国志における劉備、関羽、張飛の桃園の誓い以後における関係です。「幇」を結んだ相手は利害を超越し、口約束でも破られることはあり得ないそうです。仮に破れば、村八部ならぬ社会十部で、社会生活から抹殺されます。逆に、何度も主君を裏切った呂布ですら社会から抹殺されない存在(アクセプタブルな態度)なのです。<P> しかし、「幇」の外では、その関係の深さに応じて、「情誼」、「関係」、「知人」、「それ以外」となります。そのため、資本主義では絶対の関係である「契約」も「知人の外では、「契約」はナンセンスである。あれども無きがごとし(P. 353)」となるのです。これでは、中国人と自由市場経済の国の人間で話がまったく噛み合わないのも道理です。<P> 紙幅がないので省略しますが、本書で詳述されている「宗族」、「法家の思想」も中国人を理解するうえで大変重要に思われます。もう8年も前の本ですが、未だ色褪せない,優れた名作です。

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