奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究 みんなこんな本を読んできた 奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究
 
 
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奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究 ( マーティン ガードナー Martin Gardner 市場 泰男 )

「何が正しいもので何が間違っているのか」という問題は自力で解くにはかなり難しい問題です。<BR>この本は、科学的視点からきわめて明確な正しい・間違っているの基準を与えてくれます。

アトランティスやムー大陸には超古代文明があったとか、<BR>降霊術とか、催眠術かけて前世の記憶を引っ張り出すとか言った、<BR>擬似科学の批判本の古典。<BR>単に「こんなのは嘘っぱちだ!」と決めつけるのではなくて<BR>「なぜ、だまされてしまうのか」<BR>「どうして彼らはそんなことを考えるのか」<BR>ということを、読みやすく、平易な文体で論理的に解説しています。<BR>普通に読むだけでも面白い。

この優れた本を書いたガードナー氏は迷信バスターの元祖。原著はさすがに古いので、挙げられている例は古典的だ。とは言え、私も実際、相対論が間違いだと"発見する"素人科学者の話を聞いたことがあるし、人間を色々な観点から差別して(要するにアイデンティティー)憎悪を煽る論理も世界を席巻している。(1998年のノーベル経済学賞A・センの『アイデンティティーに先行する理性』を参照。)インターネットにウィルスが蔓延するように、科学には似非科学や奇妙な論理が寄生する。それを見分ける能力を養うのは重要だ。<P>ただし、「もちろん歴史には、偏見無しには聞いてもらえなかったが、後になって正しいことが立証された新奇な考え方の悲しい実例がたくさん含まれている(p.25)」。これは、まともなEメールもしばしば迷惑メールと分類されるのと同じ。本書のような古典は、こういう観点でみないといけないのでは。むしろ、偏見によって捨てられた種から新しい芽を育てることも重要だ。例えば、ガリバー旅行記に書かれた火星の衛星についての謎は、想像力をかきたてる。著者によって意図されたかどうか分らないが、実は本書の話題の白眉ではないか。迷信バスターの腕を磨くと同時に、こんな例を本書から見つけ出すのは、半世紀もたって本書を読む我々の義務かも。もし解説がこういう観点で書かれていたら星5つだったのに。<P>捨てられた種の一つは「中国やフランスのハリ医(p.194)」。1972年のニクソン訪中以来、中国の伝統医学が注目されて研究が進み、現在ではWHO(世界保健機構)によって全身のツボが標準化された。捨てられた種が育っていることを、知っている人は知っている。他にもあるかも知れない。「血液型で人間の性格が分る[は嘘だ](と学会会長・山本氏による解説p.317)」も、『あるある大辞典』の調査を否定するだけのデータはあるのだろうか。

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