指揮官の決断―その一瞬が勝敗を分けた! みんなこんな本を読んできた 指揮官の決断―その一瞬が勝敗を分けた!
 
 
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指揮官の決断―その一瞬が勝敗を分けた! ( 三野 正洋 )

第2次大戦から湾岸戦争までの代表的な戦いにおいて指揮官の決断が戦局にどのような影響を及ぼしたかを分析している。<P>正しい決断を下すための条件(正確な情報収集、明確な目標設定、周到な準備、目標達成の強い意志、等々)を実例を挙げつつかみくだいて説明してくれているのがありがたい。実例も比較的有名なものばかりで、戦記になじみのない人でも読みやすい。<P>ひとつだけ難点を言えば、分析を細切れに箇条書きで示しているところで、リズムよく読み進めてきたものがここで断ち切られてしまうため、いらいらする人もいるかも知れない。そのようなマイナス点を差し引いても、社会で決断を下す立場にいる人にとって本書は一読の価値がある。

ビジネスを戦争にたとえることがよくある。経営者は、孫子の兵法くらい読んでおけ、などと言われる。<P> さて本書は、第2次世界大戦から湾岸戦争、ソマリアへのPKF派遣まで、過去の実際の戦争の場面を引き合いに出し、指揮官のたった一つの判断が、戦局を大きく変えることを示している。<P> たとえば、ミッドウェー海戦において一定の戦果を上げた空母「飛龍」の山口司令官。彼は恵まれない戦況の中で一定の戦果を上げた、日本海軍でも優秀な司令官で、ミッドウェー後も続く戦争のためにも日本に必要な人物だった。しかし、飛龍の撃沈と運命を共にする、という「日本的責任の取り方」で沈んでいったことに、著者は山口の判断を口惜しむ。<P> また、計画の無い無謀な「精神戦」インパール作戦を仕掛け、敗色!厚引き時に引かず多くの日本陸軍兵を無駄死にさせた牟田口廉也中将を取り上げている。戦後の回想録から、「私はもはや作戦断念の時機であると咽喉まで出かかってはいたが、どうしても将軍にこれを言い出すことはできなかった。私は私の風貌によって、それを察知してもらいたかった」という言葉を引く。<BR> 読んでいて激しい怒りを感じた。こんな人間が司令官という立場で仕事をしていた当時の陸軍、これで戦争に勝てるわけが無い。牟田口中将については非常に多くの文献が出ているので、どんな人だったか調べてみると良い。<P> このように、無論日本ばかりでなくドイツ、イギリス、アメリカなどの外国の司令官も挙げながら、失敗・成功事例をひいて司令官の決断の及ぼすことの重大さ、司令官に求められる要素!挙げられている。<P> 面白い。そしてわが身に照らして考え込んでしまう。お勧めである。

戦史に基づき、いろいろな指揮官を扱った本。それぞれ独立した読み物になっているので、どこからでも気軽に読める。戦史について詳しくなくても時代背景や戦争背景がよくまとまっておりわかりやすい。いい決断も悪い決断もどちらも冷静に分析している。<P>いろいろな国の指揮官が登場し、それぞれの国の国民性が垣間見える。特にイギリス人のティルピッツを狙うストーカー的な執念には驚くばかりだ。<BR>私が特に考えさせられたのは、ソマリアに対する国連による人道支援活動の失敗だ。ソマリア人には国連の言う「人道主義」は伝わらなかった。結果、国際社会はソマリアに対してはLet It Be(なすがままに)になってしまった。国連はノーベル平和賞をもらったが、多様な価値観を持った人間が地球上に共存することの難しさについて考えさせられた。

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