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関ヶ原〈上〉 ( 司馬 遼太郎 )

世に広く知られている関ヶ原での大会戦は下巻の最後の半分くらいで、それまではずっと秀吉死後の家康、三成の政治・外交、諸大名の心理と行動、世論、局地戦などが東軍、西軍の両方の立場から細かく描かれています。大会戦はその長い政治・外交の最終的な結果であり、勝敗は戦闘ではなく、戦闘の前の政治と外交で決まっていたことがよく分かります。<P>もちろん、クライマックスの関ヶ原の合戦も圧巻で、特に大谷義継隊と石田三成隊の死を覚悟しての戦いは心を打つものがありました。<P>なお、本書で最も印象に残ったのは、エピローグとも言える三成の逃亡から刑死までの、そして黒田如水の北九州平定戦から家康への恭順における行動や心理の描写です。特に、如水の「義・不義は事をおこす名目になっても、世を動かす原理にはならない」という言葉は天下分け目の関ヶ原を、そして人間社会の真理を物語っていると感じました。<P>日本歴史の中で最大の合戦を通してさまざまなことを訴えかけ、そして考えさせられる一冊です。司馬作品の中でも指折りの名作だと思います。

初芽という歴史上存在しなかった人物を使い、石田三成の人間性を<BR>描写した作品。筆者は関ヶ原を書きたかったのではなく、<BR>関ヶ原を通して石田三成の人間性を描写したかったのだと思う。<P>初芽を実際は存在しなかった人物だとわかってから読むと、<BR>筆者が石田三成という人物をどのように描きたかったかということが<BR>理解でき、面白いと思う。

内容は言うまでも無く、西暦1600年の「関ヶ原の戦」が主題。<BR>とはいっても、戦争そのものよりも、そこに至るまでの石田光成と徳川家康の駆け引きや他の武将たちの動静を、全体の7割以上を使って描かれている。<P>大義・忠義・恩義・信義、そして正義。<BR>世の中は「義」で動くものだと信じている石田光成。<BR>何故なら彼自身、これまで秀吉への恩義と彼の有能な部下としての正義のために働き、秀吉亡き今も秀頼への忠義に生きようとしているから。<BR>そして、自分がそうである以上他人もそうだろうと考えていたし、「そうあるべき」だと考えていた。<BR>(思想的)潔癖症で、燃えるような理想主義者。<BR>それゆえ時に視野が狭くなり、他者への寛容さを欠いては余計な憎しみを買う。<P>自己保身に出世欲。<BR>世の中は「利(益)」で動くことを知っている徳川家康。<BR>耐えに耐えてきた人生の果てに、ようやく転がり込んだ「秀吉の死」という天下取りの好機。<BR>秀吉から秀頼の後見をまかされながら、秀吉の死後は涼しい顔で「豊臣体制」の切り崩しを図っていく。<BR>諸武将・諸大名に対し、時に石田光成への反感をあおり、時に自分に味方することの利を悟らせ、着実に地ならしを進めて行く家康。<BR>もちろん「何事も秀頼様の為」という顔で。<P>そんな2人が繰り広げる謀略・策略の数々。<BR>各々の思惑に従い、家康或いは光成の下に集う武将達。<BR>そして下巻中盤あたりから満を持して展開される、臨場感あふれる「関ヶ原」の描写。<BR>特に「爪を噛む」「叛応」「石田崩れ」の3つの章は圧巻です。<BR>戦場に響き渡る大谷刑部の怒号と、戸田重政とその従者・寅の特攻はその最たるものと言えるでしょう。<P>カッコよく生きる為、カッコ悪くとも生き抜く為のヒントがてんこ盛りの本書。<BR>必読です。

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