TV版の方では、30話―プロデューサー、および脚本家がこの回から交替―以降のあまりにも急激な、その世界に漂う空気の変わりっぷりが、ファンの間に大きな混乱をもたらしていたりするわけだが、これは、その30話のオンエア前日に公開され、賛否両論こそあれ力作なのは確かで、そしてとりあえずヒット作となった『響鬼』劇場版―TV版の新プロデューサー＆脚本家が、こちらも担当―の作品世界の一端を伝える、メイキングDVDつきムック。決して多くないページ数の中、写真のセレクトは全体になかなかいい感じ。とりわけ、スタッフに焦点をあてた編集になっていて、各人のコメントやインタビューを多数掲載。各ライダー、衣装、そしてクリーチャー（これは出渕裕氏が担当）のデザイン画、劇中に登場する古文書の一部、おやっさん達が住む村のオープンセットの図面なども載っている。<BR>メイキングDVD（約12分）は、TSUTAYAなどに出回った無料レンタルDVD―一部店舗除く。オレの住む近隣の店には入荷せず、借りられなかった…―とほぼ同内容だが、追加された映像もあるとのこと。登場するライダー勢揃いによる《劇場版・太鼓祭り》の撮影風景、ヒビキさんの生身での立ち回り、バカ殿（!?）イブキの“鬼さん、こちら♪”、そして大福を口にくわえた明日夢くんの表情（！）など、短い時間の中にみどころが満載。劇場版が気に入った人や、これまでTV版のファンだった人なら、きっと楽しめることだろう（それにしても、一体どうなっちゃうんだろう？　TV版の『響鬼』は・・・）。