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「わからない」という方法 ( 橋本 治 )

いままでは「正解」がある時代だった。しかし、その時代は終わった。<BR>「正解」がある時代から脱却し、「わからない」ことを恥ずかしがらず受け入れることが、新しい時代の生き方なのだ。<P>学校のテストには正解があった。授業中にボソボソと答えてもハキハキ答えても、正解を答えられればよかった。<P>しかし、これからは違う。自分の考えを、自分を主語として自分の考えを述べられなくてはならない。<BR>そのためには、自分が理解していることは何なのか、ということをきちんと受け入れなくてはならない。<P>脳みそで知っていること、暗記していることは本当にわかったことにはならない。<BR>身体で体得することで納得することで、本当の「わかる」に至るのだ。<P>企画書社会への痛烈な批判をはじめ、著者の硊??験に基づく具体例を豊富に紹介する著者のメッセージに感動しました。

ずっとずっと、何事にも正解があるものと叩き込まれてきたけれど、そもそも正解とは用意されたものではない。わからないことを腹に落として身体的に自分がわかることをしなければ、わかることはできないとつくづく思い知った。とても回りくどい表現になるが、マニュアルや結論のみを求める風潮が続けば生きる力を落とす事にさえなりかねないと強く思う。

「上司は...」を買ったのがきっかけの読者にはきっとこの本はわからないだろう。橋本さんのレトリックは曲芸のように自分の直感をベースに自分の言葉で考えた論理のプロセスを提示するので、慣れていない読者は置いていかれる。特に性急に結論を知りたがる読者はなおさらだ。橋本さんの結論を要約すると、20世紀は科学?で何でも答えのでる時代だった。21世紀は答えがでない時代だ。では、どうしたらよいか、それは2つの組み合わせのほかに方法はない、自分の直感を自分で考え抜いて自分の思想としてしまう事、さらには地を這うように愚直に失敗を繰り返し、時間をかけて愚鈍に試行錯誤すること。この2つは組み合わせというより同じ事の表裏一体と思う。レビュアーはこの結論を正しいと思う。20世紀の現代思想が難解な言葉と他人の思想を積み上げた結論が世界はわからない事、言葉で定義できない穴だらけの薄氷の上を歩いているようなものであることを示しているし、池田清彦氏の最良の科学論でも、科学の限界を説いている。最近ベストセラー論客となった養老先生の結論も近いものを感じる。橋本さんの論評の曲芸技と辛辣な真摯さ、そして単純に結論をださずに読者に考えさせる作家活動は一貫している。著作の展開も先が読めなかった。その意で、レビュアーにとって橋本さんはまぎれもない天才である。橋本さんは特定の読者にしか読まれてこなかった事に正当な評価を感じない。昨今の著作で興味を持たれた読者にわかりやすい著作としては「宗教なんかこわくない」をお奨めする。

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「わからない」という方法
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