10年近くの時を経て復活した、カー＆ガンアクションコミック。シカゴを舞台にバウンティハンター(賞金稼ぎ)の活躍を描いています。<BR>ガンマスターの主人公(ドライビングテクニックも一流)が、元娼婦で爆弾愛好家、裏の情報屋で守銭奴、ロックスミスでナイフ使いのレズビアン少女といった特殊技能を持った一癖も二癖もある仲間達と共に､賞金首(保釈金を借り逃げしている犯罪者)を狩り立てるというのが大まかなストーリー。他にも裏稼業の凄腕運び屋や、ロリコンのボムマスター等、クセの強いキャラクターが多いのですが、皆プロとしての技量と矜持をもっており、彼らの戦略や駆け引き、丁々発止のやり取りがとても楽しめる作品です。<BR>また、銃や車に対する作者のこだわりも見事の一言、本書に収録されている2つのトリビアからも判るように、非常に綿密な資料を元にして描かれた作品です。そんな細部へのこだわりと、大胆な(ある意味漫画的な)アクションとのコントラストが大きな魅力ですね。<BR>ただ、旧作と比べて一つ残念な点が…。プロフェッショナル同士との硬派なやり取りとは実に対照的に、セクシー描写の多さも大きな魅力のだったのですが、この部分が全く欠けてしまっています。｢美少女絵師｣としても知られた園健先生のことですから恐らく今後期待を裏切るようなことは無いと思いますが、そちらのほうでも是非、前作同様カッ飛ばして欲しいところです。園健漫画の魅力は｢緻密な設定｣×｢大胆なアクション｣、｢硬派なストーリー展開｣×｢過剰にセクシーな描写｣、この二つのコントラストが見事に成立している点だと確信しています(笑)。
前作は今豪華版が出ていますが、やっとの続編です。パート２みたいな感じです。<BR>前作が派手すぎた？！最初は、どうも詰め込みすぎてるような気がして、どうも乗り切れませんでした。<BR>でも、読んでいくとヤッパリGUNSMITH!!!ヤッパリ園田健一様でした。<BR>そして、星４つのわけは読めばわかると思います。２巻からの加速に期待です。
傑作「GUNSMITH CATS」の続編です。アフタヌーン本誌連載の「GUNSMITH CATS BURST」に加えて、（今はなき）アフタヌーン シーズン増刊掲載の読み切りが3本収録されています。銃工店を営む傍らで、超一流の賞金稼ぎでもある主人公ラリー・ビンセントが、相棒の「爆弾愛好家」であるミニー・メイと賞金首を追うというのがストーリーの基本フォーマットとなります。<P> 昔から美少女絵師としても名高かった作者にふさわしい美麗な絵柄、キャラクターの思惑が交錯してサスペンスフルなストーリー、クライム物としてのハードかつダークな演出など全体にレベルが高い作品なんですが、特筆すべきはアクション描写です。読んでもらわないとわかりにくいんですが、独特のテンポというかリズム感がすごく気持ちよくて、「アクションの快感」を味わえます。決してリアルな感じではなくて、むしろ「そんなことできるわけねー」という超人系アクションではあるのですが、ストーリーのリアリティーからも浮き上がらず、ばっちりキマってるのは凡百のアクション物とのセンスの違いですね。<P> 銃器や車への考証の深さもその筋の人にはたまらないみたいです（僕は詳しくないのでよくわかりませんが）、読み切りの2話目とか拳銃への考証だけで構成されたようなマニアックな話です。<P> とにかく当代随一のガンアクション作家（もう一人の候補は伊藤明弘）と名高い作者の真骨頂をぜひ読んでみてください。前作「GUNSMITH CATS」を未読の方は新装版が刊行されるようなので、そちらもオススメです。
