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議論のウソ ( 小笠原 喜康 )

この「タイトル」と「サブタイトル」では内容の把握が<BR>最初はよできなかった。<BR>しかし、内容は実は非常にわかりやすく、また興味深いものであった。<BR>メディアのつたえる「議論」の真偽とその創造過程の妥当性<BR>を問う本である。マスコミにお勤めの方は、たまにはこういう<BR>書物を冷静に読むことも大切ではないだろうか?<BR>世論形成がやり方を間違えると事実と異なった報道となり、また<BR>ピントがずれた内容となることは多々あるからだ。<BR>一旦形成された世論や議論はともすれば一国の運命や<BR>個人の人生をも変えてしまうものだ。

非常に読みやすく解りやすい本である。全体を4章に分かち、1章目は少年非行の統計からの結論の読み取りの誤謬、2章目はもはやトンデモ本として有名になってしまった「ゲーム脳の恐怖」の論理展開の誤謬、3章目はペースメーカーと携帯電話の問題点について、4章目は「ゆとり教育」と学力低下の相関について、を例に挙げて述べている。一見、単にメディアリテラシーの本のように見えるが、最後の5章においてはそこにとどまらず、果たして「正答を求める」ことが妥当なのかどうか、という考え方の根幹に行き着く、一種哲学的な書物になっている。<BR>当否はともかくとして、読書の質を高める役にたつ。多くの人は、自分のもつ意見と近い方向性の本を読みたがり、「やっぱりそうなんだ」と安心するのが好きである。統計がウソをつくということでけであれば、これまでも多く指摘され、それについての書物もたくさん出版されている。本書は、統計や議論の前に意図が存在すること、それに対して我々はどのように自分を持つのかという問いかけをしている点で、考えさせられるものがある。筆者の考えと私の考えは、いくつかの点で乖離しているが、それより上の次元で星5つで推薦できる本である。

タイトルからは本の内容が想像しにくいが、結局はメディアリテラシーの本といえる。<BR>最近の話題(少年犯罪、「ゲーム脳の恐怖」(アマゾンのレビューも引用)、携帯電話の医療機器への影響、ゆとり教育批判)を題材に、統計のウソ、権威・肩書きのウソ、時間とともにデータは変化すること、根拠のないデータの結びつけといった実例を詳しく示している。<BR>ここでは書かないが、手っ取り早く主旨を知るなら「あとがき」をお読みください。<BR>最後に著者が述べた「正答主義はやめよう」というのには大賛成。学校のテストと違って、実社会では正解がないことが多く、妥当解か選択肢を見出すことが必要なのだから。

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