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疾走 下 ( 重松 清 )

僕が初めて読んだ小説です。ストーリーは中盤からご都合主義、というか転がし方に無理やり感があり、僕の興味の対象は主人公であるシュウジの心理描写一点になっていきました。特筆すべき点は、著者が痒い所に手が届く一流の観察者だということです。つまり、普段見落としがちな人間の言動の“行間”や“過程”を拾い、言語化するのが抜群に巧いのです。人間の本質を執拗に、えぐる。その力技に唸りました。スラスラと読ませる文体、そして読後感も含め“疾走”している感じはよく出ています。ただ、シュウジの姿は能動的に“疾走”したというよりも、足掻いても“運命”の掌の中で転がされてしまう、否が応にも周りの変化に巻き込まれていってしまう不可抗力さの方が色濃く映りました。オトナの世界との出会いや、家族の崩壊などの「自分の周りの世界」の急激な変化と平行して、自慰行為などの「一人称の世界」が膨張していき、少年の心は後戻りできないぐらい、老ける。そんな抜け殻になった自分すら、どこか他人事のように見ているシュウジ。そこがリアル。この話は、悲劇としてはやし立てるのではなく、ただ在りのままに受け取る物語――僕はそう思いました。

「穴ぼこのような目」になってしまったシュウジに残っているのは<BR>不思議な縁でつながれたヤクザの情婦「アカネ」と元クラスメートの<BR>「エリ」だけだった。<BR>故郷を捨てたシュウジはアカネを訪ねて行くが、ダンナであるヤクザに<BR>アカネとの関係を見破られ、追い詰められて事件を起こしてしまう。<BR>逃亡したシュウジはエリに会いに行くが、エリもまた心に闇を抱えていた。<BR>結果的にシュウジはエリを救ったが、過酷な運命を疾走し続けたシュウジの<BR>ゴールは、あまりにも哀しいものだった。<P>巻頭から一貫してシュウジのことを「おまえは……」と語っているのは<BR>誰なのか確信が持てなかったが、ラストで納得した。<P>中3の息子に読ませようか、刺激が強すぎるか真剣に迷っている。

久し振りに読み応えのある本を読みました。人間は、一歩間違えば誰でもこの主人公になれます。いつもギリギリの塀の上を歩いているのだと思います。でも、中学生のような若い人がこんな目にあうことはないと思います。ディープな小説でした。読み始めたら、止まりませんでした。面白い本でした。

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