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わが闘争 上―完訳 角川文庫 白 224-1 ( アドルフ・ヒトラー 平野 一郎 将積 茂 )

前回ではナチの功績について述べた。日本は個人の自立と国家の自立を迫られている。人間は深層心理的に自分は「こいつまでいかないけどこいつよりまし」という誰かを軽蔑し、自尊心を持つ事でアイデンティティを保つ。生活を保障してほしいと思い職が欲しいと思いそして娯楽を求める。ヒトラーは全てを満たしてくれる。映画産業や恵まれた自然、そして当時一部しかもてなかった自動車まで持てる。さらにそれに伴う職と年金という将来保障もしてくれる。ドイツ人であるというそれだけで選民という自尊心まで満たしくれる。その裏づけとなる科学力と強国としての見事な軍事装備。戦勝国を翻弄しドイツ利権を確保する見事な外交手法。何もかも失っても豚のユダヤ人がいる。「あいつらよりましだ」という軽蔑の心も満たしてくれる。国策として映画や自然を大事にした。娯楽まで満たしてくれる。彼は国民に一つのものしか求めない。血の代償である。国家と国家精神を体現するヒトラーに忠誠を誓い家族を戦場に送り込むだけでよい。戦場におくられても滅多に死なない。ただ手足がもげ一生そうして廃兵院で暮らすだけでいい。家族が戦死するのを我慢するだけでいい。変わりに彼は憎い敵を倒し国家を守り勝利をもたらしてくれる。その熱狂のカタルシスに比べれば家族の死などどうという事はない。戦場で戦傷を負い一生身体障害に悩まされながら飼い殺しにされてもどうという事はない。戦場におけるドロドロに内臓の噴出した死体(その中には朝には笑って出かけた戦友の夕方の姿であるのも日常茶飯事)を毎日見るトラウマから精神障害となり一生毎晩のようにその悪夢にうなされながら暮らすだけでよい。あなたはヒトラーを選ぶか。現代の日本はヒトラーを必要としてる状況にあるが。

彼は本音は反ユダヤ主義であった。しかしそれ以上に権力意識の強い人間であった。当時のドイツはユダヤ系資本が財閥として資金を握っており反ユダヤ主義は党資金上、都合の悪い時期があり反ユダヤ主義を撤回しユダヤ系と握手をして資金を引き出していた時期もあった。実際ユダヤ人虐殺が本格化するのもドイツの戦況が不利になる大戦末期からである。彼はそういう二重性も持った政治家であった。

当時のアメリカのヒトラー評を見ると政治以外に全く趣味のない男で女を知らないとまで書かれている。それは事実ではなく人並みの女性経験もありわりに芸術的でワーグナーの曲を全て口笛でふけて上手いという特技があり受けたようだが基本的にクソ真面目でドイツ国家の事以外をするのは良心が許さなかったらしい。頑固な独身主義も死の直前に結婚する秘書で愛人のエヴァ・ブラウンとの関係すら知られてなかったらしい。この点全く違う立場のアメリカの業績を残した大統領ケネディと同じ二重人格的精神障害を持つ。

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