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働きすぎの時代 ( 森岡 孝二 )

学者によって書かれた本には、現状や分析だけ書かれて、<BR>「ではどうすればよいのか」という対策が書かれていない<BR>ものが多いが、本書は違う。<P>本書では、悲鳴を上げる労働現場の実情、その原因<BR>(パソコンなどの情報化や、企業の姿勢、労働法制の不備など)<BR>がしっかり書かれているうえに、労働者が身を守るために<BR>気をつけることや、労働組合はどうすべきか、また制度を<BR>どう変えていくべきかも書かれていて、参考になる。

情報通信技術の発達が経済のグローバリゼーションを誘発し、それがアメリカイギリスも日本みたいな過労死続発という事態をもたらし、更にそれが24時間労働も可能にする情報通信技術の発達を促し、日本では派遣企業の拡大、アルバイト・パートの活用という賃金のダウンサイジングへと続いていく……この止まりそうにない「悪循環」の中で、労働者は声にならない悲鳴を上げている。その仕組みをきちんと描いている。<P>この10年間でわれわれは日本経団連の『新時代の「日本的経営」』(1995)でつくられた戦略にまんまと嵌められてしまった気がする。この書物では次の記述があった。正規社員(Åグループ)有期雇用の低年俸契約社員(Bグループ)雇用柔軟のパート・アルバイト・派遣(Cグループ)この三類型に分け、Aを極端に絞り込み、BとCを大幅に増やして、雇用の流動化と人件費の引き下げを推し進めることが提案されている。私は90年代後半リアルタイムでこの本の内容については聞いたが、全然実感がわかなかった。パートアルバイトはあくまで若者と共働きの補助収入と認識しており、年収100万~300万の層がここまで増えるとは想像できなかった。(01年で417万人)。<P>政府と財界の「戦略」はまだ完結してないどころか、これから仕上げの段階に入ろうとしている。しかしそのことを描くのはこの本の課題ではない。

2002年の「オックスフォード英語辞典」のオンライン版に「Karoshi」(過労死)が追加されたという。つまり日本発のモーレツが欧米にも浸透しているということか。<BR>本書の豊富なデータに基づいた記述では、労働時間の短くなっている人とどんどん長くなっている人との二極分化が進行しているという。特に正社員では競争・ノルマがきつく、労働時間が延びている。<BR>ニート、アルバイトの増加は、そういった競争からの離脱かもしれないが、その分、正社員がよりきつい状況に曝されることになる。<BR>いくら法律で規制しても「サービス残業」はその網の目をくぐってしまうことになるだろう。<BR>それらの現状を詳らかに分析し、著者の提言が述べられている。<BR>周囲に同調して、知らず知らずのうちに働きすぎになっている人は、自分の仕事のペースを見直すためにもお勧めの本。

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