自由と規律―イギリスの学校生活 みんなこんな本を読んできた 自由と規律―イギリスの学校生活
 
 
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自由と規律―イギリスの学校生活 ( 池田 潔 )

けだし、この書は以下の引用2文に尽きている。<P>服従の精神<BR>「その行為自体の善悪が問題なのではない。ある特定の条件にある特定の人間が、ある行為をして善いか悪いかはすでに決まっていて、好む好まないを問わずその人間をしてこの決定に服せめる力が規律である。そしてすべての規律には、これを作る人間と守る人間があり、規律を守るべき人間がその是非を論ずることは許されないのである。」pp.61<P>自由の保障(小泉信三の言)<BR>「かく厳格なる教育が、それによって期するところは何であるか。それは正邪の観念を明にし、正を正とし邪を邪としてはばからぬ道徳的勇気を養ひ、各人がかかる勇気を持つところにそこに始めて真の自由の保障がある所以を教えることに在ると思ふ。」pp.89

自由を謳歌するには規律が絶対的な必要条件になる、という厳然たる定理を教えてくれる本です。本書が書かれたのは終戦直後の1949年、今もパブリック・スクールは相変わらずこのような禁欲的な、インテグリティを重んずる人間を育てているのだろうか、と疑問に思いつつ、まるで別世界のお話のように楽しめました。<P>特に、著者が英語の個人教授を受けている間に起きたエピソードはまるで、それだけで一編の短編小説のような鮮やかな展開です。よき師に出会うことの僥倖を感じさせてくれます。

近年自己の判断基準のみで様々な行為を行う若者が急速に増えつつある。一般的な基準から言うと「なぜ?」と思われる理由で殺人や、マナー・ルールの違反といったことが平気で行われる。こうした問題を見据える上で本書は大いに参考になると思う。<P>本書はイギリスの社会の中心を担う人々が通うパブリックスクールでの教育の実体について紹介・解説したものだが、そこでは現代日本の教育とはまさに対称的な方針が貫かれている。「厳しい規律による自己否定徹底」。これは若者に「自由と自己表現」の場を与えようとする現代の日本の教育とは180度異なる。<P>子供への窮屈な圧迫が、子供の将来の可能性を摘み取ると考える日本人に対して、イギリス人は子供を大人になるための準備段階であるととらえ、社会㡊??生き抜く上で必要なことを叩き込むということを教育の中心に据えている。そしてパブリックスクールでは厳格なルールの下で「規律ある生活」のできる人間が育成され、そうした子供たちが英国で真に「自由」な社会を形作る「核」となっていったのである。<BR>初版は1949年の本書であるが、現代教育を再検討する上で、基準となるべき明確な真理が数多く盛り込まれている。

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