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馬と少年 ( C.S. ルイス C.S. Lewis 瀬田 貞二 )

 本書は貧と富、人間と動物(人間ではないけれども、人間の言葉を話すことが出来る動物)、強と弱、力と権力、愛と友情と憎しみ・・・などなど社会にいて、人が体験しうる人との問題が全て埋め込まれているような印象の物語でした。街と街が砂漠で区切られている事によって、それぞれが別個の意識を持ったものである事が明確にされているようにも思えますし、シャスタとアラビスとそれぞれの馬の四人の人物像の設定は一見わざとらしいくらいによく考えられていると思います。<P> 貧しい者でも富んでいる者と本質的には対等である様子、臆病な者でも勇気を出さなければいけない時がある事、自分の力を出し切っているつもりでもまだ出せる力があるという事など、ひとつの本の中で本当に多くの教訓が描かれています。このような意味では本書の対象として、子どもだけでなく、大人が読んでも大いに意味深いものとなるでしょう。結果的にそれをアスランが知らせる結果となっていますが、実際の世の中にアスランがいないのは明らかです。だからこそ信仰があるのであり、本書のような素晴らしい児童書が評価されているのではないでしょうか。<P> またラバダシが最終的に殺されなかったのも印象的でした。ロバになる呪いをかけられ、自分の街の中だけ本来の姿に戻れる事をアスランに許可されたラバダシは、もう戦争を起こすことはなくなったのです。傷つける事だけが罰ではない事を教えてくれているのではないでしょうか。<P> 児童書として気になった点をあげるとすれば、冒険の最中に日の出の場面が美しく描写されており、日の出を実際に眺めたことのない(最近の統計で半分以上という結果もある)現代っ子にとって大いに興味をそそられた事でしょう。また図書館をさりげなく物語とリンクさせて登場させているあたり、子どもの生きる力を伸ばそうとする作者の意図が窺えました。<P> 本当に素晴らしい作品でした。

一の王ピーターとその弟・妹たちがナルニアを治めていた時代の話。<BR>大国カロールメンはアジア風な専制君主国家で、イラストを見ても<BR>北国ナルニアとは違った趣きが。<BR>そこで育ったナルニア人(と思われる)の少年シャスタが、<BR>人の言葉を話す二頭の馬とカロールメン貴族の姫君アラビスとともに、<P>北の砂漠を越えて、ナルニアそしてアーケン国の危機を知らせるために走ります。<BR>他の巻では、私たちの世界の少年少女に過ぎない4人ですが、<BR>この巻では立派に国王・女王として君臨しています。<BR>彼らがこの国に戻ってきてしまう前の貴重な時間を垣間見ることができるのもポイントでしょう。<BR>その他、カロールメンやアーケン国を知ることができることも、<P>何度読んでも楽しいところです。<BR>シリーズ中、ファンタジー的要素がもっとも少ない巻です。<BR>異文化交流を楽しむような気分で読むのが、一番ではないでしょうか。

主人公シャスタは物言う馬に助けられてカロールメン国から脱出します。その途中アラビスという少女と出会います。どちらも不遇な境遇から自由なナルニア国を目指して旅立ったのでした。最初は反発しあいますが、協力して旅を続けるうちにお互の良さ、成長を認め合うようになります。<P>カロールメンの卑怯な侵略からアーケン国を守るために急を告げるシャスタですが、実はかってアーケン国からさらわれた王子であり、出生時の予言通り国家存亡の危機を救うことになるのでした。<BR>シャスタの冒険はなぜ?と思える過酷な状況です。危険や困難を乗り越え、力の限り戦うことになります。<P>ラバダシ王子の横恋慕、冷酷なその父王、卑劣極まりないアラビスの婚約者の大臣に対して、アラビスの友人は絶対権力にひれ伏しますが、アラビスは毅然と命がけの逃避行を選びます。<BR>またアラビスはかっての召使への行為に対しても責任をとることになります。最後に出来事の全てにアスランの意思が関与していることが明らかになります。<P>カロールメンとは対照的に、アーケン国王のおおらかな人柄、国王たるものかくあるべしと納得の名君です。シャスタとの対面は感動です。<BR>スーザンとラバダシ王子の一件は彼女の今後を暗示するエピーソードとなっています。<BR>ストーリーも構成もルイスの世界観を表現し余すところはありません。正義と悪、勇気と卑劣、ユーモアと諧謔、無私の愛などを明確に描いて最後の一行まで楽しく読むことができます。

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