マインド・タイム 脳と意識の時間 みんなこんな本を読んできた マインド・タイム 脳と意識の時間
 
 
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マインド・タイム 脳と意識の時間 ( ベンジャミン・リベット 下條 信輔 )

日本を代表する認知科学者(といっても海外の大学にいるのですが)下條信輔さんの翻訳ということで目を通してみました。<BR>リベットによると、私たちは「何かをしよう」と意図するおよそ0.5秒ほど前に、その何かを実際に始動させる脳内活動が始まってるのだそうです(どうやって調べたのかは本書の中に詳述してあります)。つまり私たちは、直観的には意図(ないし自由意志)が行動の始動因であると考えているのですけれど、実際には意図の前に脳は活性化している。「意図→行動」じゃなくて「脳活性→意図→行動」というわけです。てなわけで、「だったら僕らに自由意志はないのかい??」ってことになります。でもリベット自身は自由意志擁護派のようで「自由意志は脳活性から行動にいたる回路を制止することができるんだ」というようなことをいって何とか自由意志の形骸化を防ごうとしているのですが、やはり読んでいて「苦しいなあ」という印象を受けます。いずれにしても自由意志は「何かをなすもの」という働きであるという常識的な認識はかなり危うくなってしまいます。リベットの弁解が正しいとしても、やっぱり自由意志は何にもできないことになりますから。『脳の中の幽霊』のラマチャンドランはこれを受けて「これじゃ自由意志じゃなくて自由拒否だ!」なんて冗談を言ったそうですが、まったくその通りだと思います。<BR>なにはともあれ、自由意志のような哲学者の領分と思われていた問題を実証科学の領域に持ち込んだことはとてもすばらしいことだと思います。「自分ってなんだろう」ということを考える上での貴重な参考となるでしょう。

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