切磋琢磨するアメリカの科学者たち 菅裕明
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「切磋琢磨するアメリカの科学者たち」(菅裕明)、書評

 切磋琢磨するアメリカの科学者たちは、アメリカでPh.Dを取得し、ニューヨーク州立バッファロー大学でテニュアも取得した著者がアメリカの大学、大学院システムや研究者のシステムについて記した書籍。

 テニュアトラックシステムの実態や研究費の取得方法など、経験してきた人ならではの踏み込んだ記述は日本とアメリカの違いを理解するのに非常に役立つ。

 筆者も述べている通り、全体のシステムとしてかなりよくできたシステムであるが、全体がなりたって初めて意味を持つシステムであることも理解する必要がありそう。 

 つまみ食い的なやり方だとかえって問題が悪化することもままありそうであり、日本との文化的な違いもあるので、いいところをうまく取り入れていくことが肝要。

  

切磋琢磨するアメリカの科学者たち

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商品の説明 切磋琢磨するアメリカの科学者たち 大学の独立行政法人化や科学研究費の増額など、日本は科学振興に向け、米国にならったシステムを取り入れつつある。科学技術力を強化するために「最も進化したシステム」を手本にすることは妥当だが、「手本はしっかりとその内容を理解し精通しない限り、手本とはならない」と著者。本書は、米国のシステムを理解する一助にとの思いで著された。 大学入試のシステム、大学教育のカリキュラム、新任教員の採用、テニュア(終身在職権)制度とその審査システム、研究費の申請、獲得の方法などが細かく解説されている。 著者がNIH(米国立衛生研究所)に送付した研究計画書に対するNIHからの批評(Summary Statement)全文も掲載されている。日本で科学技術研究費を申請する場合に比べて、審査が厳格に行われている様子がよくわかる。 (日経バイオビジネス 2005/02/01 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)

出版社/著者からの内容紹介 本書は「切磋琢磨するアメリカの科学者たち」と題した。辞書によると「切磋琢磨」とは「仲間同士互いに励まし合って学問を向上すること」とある。英和辞典によれば、「切磋琢磨」は「Work hard together; be in friendly rivalry」と翻訳されている。「friendly~~ rivalry」は直訳すれば「友好的競争」である。筆者の意図する「切磋琢磨」とは、後者の翻訳が近い。つまり、「仲間同士がライバル意識を持ちながら互いを磨くこと」である。本書の題名にある「切磋琢磨する」を科学的な言葉に言い換えれば、「ライバル意識を持った仲間同士が建設的にしかも厳正に評価し合うことで学問を向上する」ことである。いわゆるピアーレビュー(Peer-review)による学問の向上である。 米国の科学者たちは、まさにこの「切磋琢磨」で科学の質のボトムアップを図っている。科学者に必要な「切磋琢磨」する基礎学力と資質を身につけるために大学・大学院の教育があり、また科学者を目指す多くの学生は博士学位の取得後、博士研究員でさらに「切磋琢磨」の鍛錬を続ける。アカデミックポストを獲得して独立した研究室を持ってからは、さらに過酷な「切磋琢磨」が待っている。研究計画書の申請と審査は、まさにそれである。アカデミックポストに在留することができるかどうかを決定するテニュア(終身在職権)審査も、この「切磋琢磨」から得られた結果、すなわち科学研究費の獲得と発表論文、さらにそれを総合的に審査するシニア研究者からの評価で行われる~~。米国の一流科学者たちは、このように様々な段階の「切磋琢磨」で生き残り、それを退職するまで続けるのである。だからこそ、彼らは世界的に高い水準を持った科学研究を推進し続けることができるのである。 日本の基礎科学と科学技術のボトムアップの必要性が唱えられている中、米国のシステムを模倣したシステムが日本のアカデミアにも導入されつつある。しかし、米国の「切磋琢磨」するシステムを手本にするためには、それを十分理解することが必要だ。表面だけを模倣してしまえば、この最も重要な「切磋琢磨」の部分が欠落してしまう虞がある。それを避けるためには、米国のシステムの全てを理解した上でそれを消化し、日本のアカデミアに適した「切磋琢磨」型システムを立ち上げなければならない。 決して日本のシステムを批判することを目的にして,書くものではない.米国のシステムを表面的に導入することがいかに危険かということを,米国のアカデミックシステムの根本を理解することで読者に分かっていただきたい.今必要なことは,米国のシステムの良い部分を理解し、またその中で日本に適応できない部分もしっかり認識した上で、日本の土壌にあったシステムを作り上げることである.さらに,それが日本のアカデミックシステムの中で,効率良く機能することが重要である.そこには,当然米国とは違う,「独自性・独創性」が要求される.すなわち,前述の各大学の教育の独自性に加え,日本のアカデミックシステム全体の独自性が重要になってくるであろう.したがって,この本を大学教育に関わるひとりでも多くの方,それは現場の大学教員・研究者に限らず,政府・官僚側からその変革に携わる人達,さらには将来携わる可能性のある大学生の方にも読んでいただくことを筆者は希望している.この本の読者が,日本の土壌で効率良く機能するシステムについて議論し,優れたアイディアが生まれれば,この本を執筆した目的は達成される.そのようなシステムを作ることこそが,日本の大学教育の質を向上させ,基礎研究の活性化を促すことになり,その活性化が企業へとつながり,さらに技術大国として末永く世界に貢献できる国となることができるのではないだろうか.

  
 
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