「半パンデイズ」(重松清)
重松清氏は｢舞姫通信｣などで知られ、エイジで山本周五郎賞を受賞された実力派の作家である｡
そして、舞姫通信と本書を読む限り、氏は何でも書ける小説家である印象を受けた。
半パンとは、いわゆる半ズボンのこと。これは、僕たちが一度は通ってきた半パンだった時代。つまり、中学生に上がる前のある少年の物語なのだ｡
東京から広島に引越した一年生から中学に上がる前の六年生まで、小学生時代の少年の視点から見た、日々の生活を描いている｡
僕自身、小学校2年の時に一度引っ越したので、引越しのときのヒロシの切なさなどにはかなり共感する部分が多かった｡
ヒロシという少年の名前、文中のヒロシの年齢と作者の年齢の比較。
恐らく、この物語は、重松清氏本人の経験が多分に入っているのではないだろうか｡
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半パンデイズ
文庫
半パンデイズ
単行本
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内容（「BOOK」データベースより） 「少年」ってさ、マジ、カッコよかったんだよね。『ナイフ』『エイジ』に続き、少年の日々を描ききった山本周五郎賞受賞第一作。
内容（「MARC」データベースより） 少年犯罪だの少年法だの、いまや「少年」という言葉はろくなことに使われない。マンガに出てくるヒーローたちのような「少年」が憧れの的だった、「少年」がまだまだ元気だった頃を描ききる。
著者紹介 1963年岡山県生まれ。早稲田大学卒。出版社勤務を経て著述業に。1999年、『ナイフ』（新潮社）で坪田譲治文学賞、『エイジ』（朝日新聞社）で山本周五郎賞受賞。その他の主な著作に『舞姫通信』（新潮文庫）、『幼な子われらに生まれ』（幻冬舎文庫）、『見張り塔からずっと』（新潮文庫）、『定年ゴジラ』（講談社）などがある。
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