新形式に変わりスピードがより求められるようになったTOEICのリーディング。タイトルからもちょっと期待しましたが、普通の本という印象です。 <br /> <br />リーディングパート７に特化して合計50問がありますので、このパートに絞って数をこなしたいうという方には有効と思います。しかし、特に解答の解説が詳しいということもありません。普通の模試本と同等です。全パートバランスよく対策したい方なら各社から出ている模試で十分という印象です。990点というタイトルですが、スコアに関係なくTOEIC受験対策として使えるでしょう。 <br /> <br />少し期待させたのが、TOEIC対策本としてはめずらしく「パラグラフ･ライティング」を意識している点です。しかし、この説明が３ページ分のとても簡単な説明のみです。問題の解説も多少パラグラフを意識しているようですが、もっと前面に押し出して、「即解テクニック」ではなく、「即解ストラテジー」を語学専門学校ならではのノウハウをつぎ込んで見せていただきたいです。図解、フローチャートなどを用いて、正解にたどり着くまでの思考回路をもっとビジュアルに見せるなどして欲しい。そうでなければ、パート７特化対策本として模試本との差別化が難しい。 <br /> <br />また、新形式のTOEICでは、ダブルパッセージをどのような戦略で攻略していくか、という点にTOEIC受験者の関心は高まっていると思います。この点に関しても、とくに戦略的な考え方の提示がなく、普通の正解解説レベルの域を出ていません。