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ライチ☆光クラブ ( 古屋 兎丸 東京グランギニョル「ライチ光クラブ」 )

 飴屋法水ら創立の劇団・東京グランギニョル(1984-86)が発表した4作品中、第3作の漫画化。古屋は85年、高2でこの舞台を観てイカレてしまったらしい。 <br /> 劇団名からして怪奇・残酷系だし、創立者の経歴からもアングラ劇の系譜が確認できる。美術監督が丸尾末広、映画『帝都物語』(1988)で注目される前の嶋田久作(夢野久作に因む芸名。ラヴクラフト嶋田という案もあったらしい)が所属と、ソレ系の臭いがプンプン。本作も、必然的に怪奇で残酷でゴシック。 <br /> 作者はあとがきで、前作『π』を完成して本作に着手する自信が出来たと書いているが、確かに共通点はいろいろ感じられる。まず前作の登場人物・幽那のゴス世界。理想のπ・田村じゅんは、本作のカノン(美術用語では人体の理想的比率を意味する)へと転生を遂げている。本作のタミヤは、やはり沢木夢人。何より、観念でしか女性を捉えられない童貞男たちの、ディスコミュニケーション的悲喜劇。 <br /> 少女カノンは、元は楳図かずお『わたしは真悟』に因みマリンと名づけられていたものを、古屋が変更したらしいが、適切な判断。確かに楳図には怪奇や恐怖、成就を阻まれる愛の構図があるけれど、アングラの系譜に特徴的な「少女」への偽善的崇拝も、観念の無力を言い立てる似非インテリ趣味も存在しない。つまり、本作の世界観とは無縁。 <br /> ただし要注意。『π』は本作への助走ではない。東京グランギニョルへの自分の拘泥を『π』で相対化し得たという手応えがあったからこそ、古屋は本作に取り組んだのだ。「完璧を求める癖」(p325)とはそういう意味。『ライチ光クラブ』の世界を余裕で笑い飛ばしている『π』こそが、現時点での古屋の到達点だと思う。

私は当時を知る人間ではないので大それたことは言えませんが、あくまで現代的な展開の漫画であって、当時の空気を期待した方には少し物足りないかもしれません。 <br /> <br />とはいえ画力、表現力ともに申し分なく漫画としてとても面白いです。 <br /> <br />

めちゃめちゃグロいです。ちょっと血が出るだけ…程度のグロしか見たことのない私には少し刺激が強すぎました。臓器、腸が腹から溢れだしたり、顔の皮を思い切り剥がれてグチャグチャになったり、人を有り得ない方向にV字に折り畳んだりと…そういうグロがOKな方にはおすすめします。<br />個人的には、囚われの少女カノンと機械であるライチの純愛が好きです。最後はウルッと来る別れ方でした。<br /><br />この漫画の原作は東京グランギニョルの舞台らしいので、その舞台をご存じの方も是非。

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