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カラマーゾフの兄弟2 ( ドストエフスキー 亀山 郁夫 )

3度めのトライでようやく2巻読了。読書ガイドがとてもすばらしく、「カラマーゾフ」の世界がくっきりと目に浮かんできます。何といってもゾシマ長老の部分に感動しました。なかでも「謎の訪問客」が印象的でした。これまで、ここを読むのがいやで、挫折してきたのが、逆にここが何かとても崇高な感じがするのは、ゾシマ長老の言葉遣いの優しさでしょうか。すらすら読めるというより、ふんわかした感じがとても心地よい。ドストエフスキーのイメージがすっかり変わりました。

まだ全4巻のうち2巻め、ですので「確かなことは何も言えない」(作中人物の台詞より)ことを前提にしてのレビューです。 <br /> <br />「いま、息をしている言葉で、もう一度古典を」これが光文社の同シリーズに掲げられたコピーです。 <br />事実この「カラマーゾフの兄弟」の中で、登場人物たちは「現代風」の言葉遣いで会話、独白していて、地の文でも平仮名と外来語の割合が高いようです。 <br />これを馴染みよいとするかどうかは、読者それぞれの感覚しだいですが、今までの訳でも十分口語体の勢いを活かしたものがあったと思います。 <br />それにしても「亀山カラ兄弟」たちは若々しいです、…少々無理を感じるほどに…。 <br />逆に言えば、もう少し時期が過ぎると古臭さにつながるかもしれません。 <br /> <br />また、本文での注釈を減らし、巻末で「読書ガイド」が設けてありますが、読者にとって親切なのか不親切なのか、難しいところです。 <br />30ページの長さで当時の教育制度、推察される貨幣価値についても丁寧に記されてあり、作品の背景を知るのに役立ちます。 <br />反面、あまり強調しないほうが良いのでは?というところまで書いてあるので、初読の場合、亀山氏の主張に引きずられる可能性があります。 <br />何度も読んだり、同作家の他作品にいくつもふれているうちに、「そこ」に思い当たったり、それから派生する事柄の解釈も、読書の楽しみの一つだと思うのです。 <br /> <br />否定的に聞こえる感想ばかりを並べてしまいましたが、読み返したくなる部分もとても多いです。 <br />かなり大胆な訳もあれば、慎重で無難な言葉をおいた箇所もあります。何通りかの邦訳を手に出来ることは、面白いものです。 <br />この作品自体が大きなエネルギーを持っているので、おのずと多方面へ興味が広がり、読者それぞれの「カラマーゾフ」が生まれると思います。 <br />続刊が楽しみです。 <br />

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カラマーゾフの兄弟2
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