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特捜検察の闇 ( 魚住 昭 )

前著「特捜検察」とは、魚住氏の特捜検察評価は大きく変わっている。本書では、ヤメ検田中森一の「事情」や安田弁護士逮捕事件の裁判経過をつうじて、検察の「正義」に疑問が投げかけられる。 <br />それにしても、いつのまにか検察が「自己主張」するようになったようにおもう。本書でも90年代にその転換があったというが、なるほど、この間のライブドア事件しかり、西村真吾逮捕事件しかり、検察が、ある国家意思を自己主張しはじめた感がある。 <br />戦前の治安維持法制定も、ある意味、それまで治安を仕切っていた内務官僚に対して、司法官僚が自己主張しはじめる契機でもあった。その暴走の末路が横浜事件だった。 <br />安易な戦前回帰論は慎むべきだが、しかし今日の治安国家化の進行状況で、司法がある役割を果たそうとしているのは間違いな。本書はこういう問題を提起している数少ない本である。

 オウム真理教裁判の主任弁護人・安田好弘の逮捕にからんだ中坊公平批判は、以前に宮崎学『地獄への道はアホな正義で埋まっとる』を読んだことがある。宮崎本は、中坊批判の向こうに、より一般的に市民社会的な正義の嘘臭さと汚さを告発する内容だったが、本書はより具体的に安田の無罪を論証する。<br> 取り上げられているもう一人の「悪徳弁護士」田中森一の逮捕の背景とあわせて、特捜検察の恣意的な法運用、権力志向が浮き彫りになる。慄然とさせられる。<br> もう一冊、最近出た本で思い出すのが佐藤優『国家の罠』。この魚住本でも触れられている鈴木宗男の逮捕問題が中心に据えられているが、そこでも国策捜査をめぐって多くの考察がなされていた。<br> しかし改めて私が恐ろしいと思ったのは、佐藤を取り調べた特捜検事が、「これは国策捜査だから、あらかじめ描いた絵に合わせてパズルをはめ込むようなもの。無罪になる可能性はない」という趣旨のことを自ら告げていた点。佐藤本を最初に読んだときには、このくだりで検事の率直さにむしろ好印象を受けたものだが、魚住本を読んで「検察がこのようなシニシズムに犯されていて良いものだろうか」と、全く印象が変わってしまった。<br> 実際、佐藤の担当検事のシニシズムこそが、魚住の描き出す特捜検察の闇を温存しているに違いないのだから。

司法試験を合格したものでしかわからない選ばれし者としての感覚。<br>したがって、検察官も弁護士も裁判官も同じ穴の狢であり、成功者が人格者でないのと同様に、欠陥の指摘をあまり受けたことのない者達が権力をにぎっていく。<br>このままいくと日本はどうなる?<br>政治家の7,8割が司法試験合格者ともいわれている。ロースクールがこれからの未来を明るいものにするとは到底思えない。<br>これからの日本は?

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