驕れる白人と闘うための日本近代史 みんなこんな本を読んできた 驕れる白人と闘うための日本近代史
 
 
  ●トップページ   ●研究員紹介 ●研究所規則 ●著作権・免責・リンク ●掲示板 ●更新情報
仕事関連

▼お仕事のご依頼

執筆、取材、講演のお問い合わせはこちらからお願いします。

▼広告のご依頼

MM-Labo.com内への広告のご希望はこちらからお願いします。

驕れる白人と闘うための日本近代史 ( 松原 久子 田中 敏 )

本書についてレビューする前に2点指摘しておきたい。 <br />まず、タイトルは少々過激であるが、原著は「宇宙船日本-真実と挑発」と至極、穏当なものであり、もう一つは、原著が欧米人を相手にドイツ語で書かれ、そして1989年、冷戦終了数週間前の時期にミュンヘンで出版された点である。 <br /> <br />進んだ西洋文明がアジアをはじめとする後進地域に恩恵を与えてきたといった欧米人の思い込みは、当時は(今でも?)強く、長く欧米で暮らす著者にとっては憤りの源泉となり、これが執筆の動機となったのであろう。西洋文明の優越性といっても、実は15世紀末からの大航海時代以降のことであり、それまでは東洋の方が、経済的にも豊かで文化的であった。日本について言えば、江戸時代は3,000万人の人口を平等・幸福に存続させていくエコロジカルで優れた社会システムがあった。そして、日本は開国の時にはこれに対応できる社会体制も整っていた。著者の論調は、少々荒っぽいところも感じられるが、小気味よい。 <br /> <br />明治維新後の治外法権、関税などの不平等条約改正のための努力は涙ぐましいものがあった。鹿鳴館の舞踏会は「猿の踊り」であったかも知れないが真摯な努力として温かく見るべきであろう。そして著者は、欧米から学んだ「武力の政治」を今度は朝鮮・中国に応用し、植民地拡張主義をとり、超国家主義化していったと指摘する。これは、いささかステレオタイプ化された考えの気がする。 <br />序章を含めて全17章のうち第15章「猿の踊り」がなければ星5つとするのだが。 <br /> <br /> <br />

私は高校生の頃、どうしても歴史の勉強が好きになれませんでした。この本を読んで、それがなぜだったのかがわかった気がします。歴史は今現在の時間の積み重ねなのですから、当然一連の流れがあるわけで、決して突発的な出来事の積み重ねではない。その流れが歴史の教科書では見えてきませんでした。 <br /> <br />しかしながら、この本は本当にその時代、時代の人の心の機微まで見せてくれるようです。ドラマ仕立てで説明されているわけではないのですが(むしろその逆、淡々と時代背景が語られます)、私たち日本人のものの考え方、またヨーロッパ人のそれらが、なぜ現在のようになるに至ったのか、またなぜ現在も戦争の火種がなくならずにいるのか、それらの理由をそれぞれ時代の「真実」や、時代を超えても変わらない「普遍的な何か」を見定めることによって解き明かしています。 <br /> <br />訳者によると原著の副題は「真実と挑発」だそうで、それはこの本を通した内容、語り口調を見事に表現した題だと思います。真実が何であったか判断はできませんが、歴史の表立ったところからは見えない、「人々の実際の生活」を脚色をできるだけ省いて表そうとする文面、またその中でときおり見られる熱を持ったメッセージが、「どうしても理解して欲しい」という強力な訴えのように突き刺さります。私は読み進めるうちに何度か、涙までしてしまいました。 <br /> <br />ちなみに、外国で暮らしたことのある方、仕事などで外国人とのコミュニケーションに苦労をしたことがある方などは、とても共感されるのではないかと思います。 <br /> <br />本当に、この本はお勧めです。

学校で習った世界史は西洋(白人)中心のものでしたが、それを学んで遅れていた日本が近代化出来た、本当にそうなんでしょうか? <br />この本は、別の角度からみた日本の近代化についての視点を与えてくれます。 <br />日本が近代化できたのは、必要な要素が全て備わっていたから、工業化の面で遅れていたのはその必要が無かったから、軍事力の面で遅れていたのは平和に生きられて争いの必要が無かったから、学校の教育制度、商業・商品の流通システムも銀行制度もすでにあったものそれ西洋風に置き換えただけ、西洋に学んで簡単に近代先進国になれるのなら先進国は沢山出来ていたはず。  日本だけがそうなれたのかその理由がよく分かります。 <br /> この本はドイツで出版されたものの翻訳版とのことですが著者のその勇気に感謝します。 <br />少しでも多くの日本人に読んでもらいたい本です。 <br />

驕れる白人と闘うための日本近代史 ↑ご購入はこちらからどうぞ。
驕れる白人と闘うための日本近代史
管理人の書評: 僕はこんな本を読んできた。 はこちらからどうぞ。
| ビジネス・経済 | 金融・経営 | 漫画・アニメ | 文学・評論 | 科学・技術 | 人文・思想 | アート・建築・デザイン | 社会・政治 | ノンフィクション | 新書・文庫 | 旅行ガイド | ホビー・スポーツ | エンターテイメント | タレント写真集 | 歴史・地理 | 医学・薬学 | 資格・検定 | 暮らし・健康・子育て | 語学・辞典 | 参考書・受験 | 子供向け | 楽譜

驕れる白人と闘うための日本近代史