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流れる星は生きている ( 藤原 てい )

美しいタイトルと内容はほとんど関係ありません。終戦直後に三人の幼い子供を引き連れて朝鮮から脱出したときの著者のつらい体験記です。極限状態での人間の強さ、弱さの描写が抜群で、幸せな時代に生まれた世代にとっての「教訓」も多いですが、単なる読み物としても(不謹慎は承知で)抜群に面白いです。ちなみに「幼い子供」の一人は、あの「国家の品格」の藤原正彦さんです。「あぁ、ここで著者がちょっと諦めたら、あるいはこのささいな幸運がなければ『国家の品格』は生まれなかったのだなぁ」と思うようなピンチが次々と襲ってくるので、読み始めたら止まりません。 <br />

ある日突然振ってわいたような出来事……、昭和20年8月9日、ソ連軍参戦の夜だった。 <br />それは夫と引き裂かれ、女手ひとつで三人の子供を満州から日本へ連れて帰って来るまでの壮絶な旅。 <br />一人の女性から強い母としての変貌、そうしなければ生きては帰れない程の想像を絶する実録。 <br />自分だったら無事に三人の幼子を生きて連れて帰ってくることができるだろうか?…疑問である。不覚にも最後の最後に涙してしまった。 <br /> <br />この本は、難しい言葉や言い回しは全く無くさっと読めてしまう位のボリュームなので、現代の子供達や私と同世代の戦争を知らない大人たちに、そして守りたい物や人がいる人にも、是非お薦めしたい一冊です。 <br /> <br /> <br />

 20年以上前の事である。NHKの或る番組(「テレビ・コラム」と言ふ番組だったと思ふ)で、ソ連に抑留され、シベリアでの過酷な収容所生活を体験したロシア文学者の内村剛介氏が、自身のシベリア体験を語って居るのを聞いた事が有る。その中で、内村剛介氏が、シベリアに抑留された時、自分は、日本民族の為に、そこで見た事を記憶しようと決意したと述べた事が、今も記憶に残って居る。内村氏は、記憶する事が、自分の使命だと考え、シベリアで体験した事を記憶し、そして、語ったのである。内村氏のこの言葉を引き合いにするまでも無く、あの大戦で苦難を味わった人々の記憶は、全て、私達日本人の精神的な糧(かて)として語り継がれなければならない。そして、それは、更に、全人類の精神的糧(かて)として書かれ、読まれるべきであると、私は、考える。 <br /> ソ連の満州侵攻の際、幼い子供たちを連れて、逃避行を行なった本書の著者、藤原ていさんの記憶も、同じである。藤原ていさんは、内村氏の様に、意識して、その時の事を記憶しようと思ったのではないだろう。しかし、それが、内村氏の記憶と同様、語られ、読み継がれるべき記憶である事は、余りにも明らかである。 <br /> 私は、この本が、多くの外国語に訳され、世界中で読まれる事を強く希望する。最近、広島で被爆した女性の戦後の悲劇を描いたこうの史代さんの『夕凪の街桜の国』が韓国語他の各国語に訳されて居ると聞くが、藤原ていさんのこの本も、世界各国語で読まれるべきである。特に、ロシア語、韓国語、中国語に訳される事を、私は強く望む。 <br /> <br />(西岡昌紀・内科医/戦後61年目の夏に)

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