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醜い日本の私 ( 中島 義道 )

「うるさい日本の私」の延長線上にある本であるが、いまや先生の苦しみは「耳」だけでなく「目」にも「接客」にも広がっており、以前にも増して大変なことだ。 <br />先生はこの「醜い日本」について思考を深め、「日本人にとっての自然」について考察する。 <br />その結果、日本人が自然だと思ってきたものはすべて人為的なもの、「個」として「自然」と向き合うことをしてこなかったので、田んぼも電柱も自然である。「これは自然」「これは人の手が加わっているもの」という分け方をしないで生きているので、周囲のものはすべて自然、看板も電線も、そこにあるなら自然として認識するのだそうだ。 <br />また、「醜いものが見えなくなるほど集中せよ」という利休後の茶の湯の教えについても、「日本が醜くなった原因のひとつではないか」とされているが、いくらなんでもこれは、一部の求道的な芸術家にしか当てはまらないだろう。 <br />中島先生には悪いが、景観の醜さについては私は井形慶子の「土地所有感」が正しいように思う。俺のものだから、どうしようと勝手だ、というような。 <br />本書でも、「ウチ」と「ソト」という形で触れられているが、もっとずばり「土地」ということに目を向けたほうがいいと思う。なぜなら、「土地」とは日本人が命の次にこだわって(時には命よりも)きたものだから、「景観」問題と「オレの土地」問題はやっぱり密接な関係があるはずだからだ。 <br />また、「接客」問題については、先生の怒りはほとんど「人間として客に対応しない」店員側にばかり向けられているのだが、先生、それは酷というものです。 <br />店員個人が、いかに「私は不必要な愛想など売らぬ」と決意したとて、即クビになるだけのことだ。問題は、そういう異分子の店員をクビにする側にある。 <br />先生の怒りは「従業員」と「客」にばかり向けられるが、それは方向が違うと思う。これは従業員個人レベルの問題ではないのである。「接客業」をしたことのない先生の弱点が出たと思う。

 著者は音や、美観街並みを忌み嫌い、無理矢理聞かされる音というのに嫌悪感さえ示す。これは至極真っ当なことだが、日本人には通用しない。まあ、それだけ鈍感なのだろう。この本は日本文化について様々な角度から検討を加えています。帯封にあるとおり、「美しい国」が好きな読者にはお勧めできません。また、そう言う本が嫌いな方には非常に受ける本だと思います。中島さんの筆も冴え渡っています。読んでいて非常に楽しい本です。

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