著者は社会人入学枠で東北大学大学院へ入学したが、もともと好奇心の塊の人だから、講義は全て面白いものに映ったようだ。しかし、仕事をしながらの大学院通学は夜間ならともかく、日中は難しいと正直に語っている。日中大学院に行こうものなら、サラリーマンなら会社に多大な迷惑をかけるよ、主婦なら、家族にかなり負担を強いることになるよ、と正直に忠告している。 <br />この本は「大学院入学案内」ではないが、大学院に行きたいな〜、でもどうやって条件を整えたらいいだろう？と迷っている社会人に、準備や大学に行くための条件整備について、教えてくれる、いわば「心構え本」とでもいうものだ。しかし著者の語り口で、若い学生との交流面白く表現してくれて、結構笑える本だった。大学院に行かなくても、勉強することはできるよ、とも語っており、学びなおしたい社会人には楽しいヒントになる本である。