一瞬の風になれ 第二部 みんなこんな本を読んできた 一瞬の風になれ 第二部
 
 
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一瞬の風になれ 第二部 ( 佐藤 多佳子 )

 高校の陸上部を描いた3部作の第2部。 <br /> <br /> 神谷たちは2年生になり、順調に実力も成績も伸びる春野台校陸上部。そして、4継で県大会決勝まで駒を進めた。ついに念願の関東大会への切符を手に入れた春校だが、その代償はあまりにも大きかった。エース連の怪我。だが、それを乗り越え、チームの結束はより強固なものへと変わっていった。 <br /> 部の部長を引き継ぎ、順調に時を過ごすあまりにも無防備な神谷を待ち受けていたのは、ある悲劇だった。それ以後、陸上部から、仲間から、走ることから逃げていく神谷。だが、どん底を彷徨う神谷を救ったのは、懸命に走る仲間の姿。そして、改めて「走ること」を見つめ直すのだった。 <br /> <br /> 三部作ではお約束感のある第2部での苦境。それは第3部での大いなる発展へのフリであろう。やっぱりスポーツものは、どん底から這い上がって成功する、その痛快なサクセスストーリーが醍醐味と言えよう。第3部が楽しみだ。 <br />

少年の一人称で語られる陸上のハナシ、というと、川島誠の「800」があったなあ。 <br />川島誠は鎌倉と京浜工業地帯、佐藤多佳子は相模原。そのせいなのか、こっち(=一瞬の風になれ)の少年たちは、あっち(=800)のほど屈折してないし、ずっと素直で、健全で、まっとうな感じがする。 <br />少年たちを囲む大人たち、教師や、親なんかも、すごくいい感じ。 <br />どこだここは?こんな街、こんな学校、あんのか?こんな人たち、いるのか? <br />そう思いながらよみはじめたはずが、だんだん、このユートピアを守りたくなる。 <br />いつまでも、まっすぐに、誰からも、ゆがめられずに、傷つけられても、負けずに、たくましく、そだってほしい。 <br />悪意や不条理がこの子を変えませんように。 <br />ところが、である。この第二部で、少年に暗転が訪れるのだ。 <br />なんだよ、第一部で兄貴が出来がよかったのって、この伏線だったのかよ。ひどくないか?佐藤多佳子。 <br />どうなるんだー。第三部。たぶん立ち直るんだろうけど、第二部の終わりはなんとなくそれを予感させるけど、なんか、安易に解決させたりしなさそうだし、でもだれか助けてやってくれ。頼む。 <br />そう思いながら第三部を買いに走った。

この本を読む前に、北村薫の「スキップ」をよみました。この本も佐藤多佳子ファンなら好きになるでしょう。 <br />さて、こちらの方は、神谷新二が、短距離の選手として日々精進を重ね、一の瀬連もムラキが薄まって、春野台高校の陸上部は良き仲間に恵まれます。守屋部長がリタイアし、その後を気遣い、熱心さ、実力の備わっている新二が継ぎます。 <br />インターハイはもちろん南関東代表になるのも如何に厳しい競争があるのかよく分かります。 <br />新二には意識する女子ができたのですが、大きなアクシデントで、失意というか遁走というかそんな日々が一時続きますが、友情と走ることの尊さに気付きます。魅力的なキャラがいっぱいです。

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一瞬の風になれ 第二部&nbsp;&nbsp;&nbsp;冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。<br> &nbsp;&nbsp;&nbsp;新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。<br><br> &nbsp;&nbsp;&nbsp;第2部に当たる本書では、人と人の繋がりに重点が置かれている。新二と連の友情、先輩・後輩の信頼関係、新二と谷口若菜の恋愛模様。第1部で個々の人物を丹念に描き、読者に感情移入をうながしているだけに、皆の気持ちが1つになっていく姿は強く胸を打つ。<br> &nbsp;&nbsp;&nbsp;特に、一人ひとりがバトンをつなげていく4継の描き方が素晴らしい。自分勝手と思えるほどマイペースな連が見せる、4継への、仲間で闘うことへの執着、意気込み。連のまっすぐな言葉に新二たちがはっとする時、その言葉は読み手の心にもストレートに届くのだ。<br> &nbsp;&nbsp;&nbsp;本書は、起承転結でいうところの、承句と転句。さまざまな事件、障害、葛藤を経て、スピードに乗った物語は、第3部のフィナーレへとなだれ込む。(小尾慶一)
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