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ゆきがやんだら ( 酒井 駒子 )

雪が降っていて本当に寂しい感じの <br />絵なんですけど、子ウサギの愛らしさや <br />おかあさんの描かれ方が心を暖めてくれます。 <br /> <br />酒井さんの独特の世界観がナゾやなぁ・・・ <br />って思わされる部分ちょこちょこあるのですが <br />なんか惹かれてしまう、そんな絵本です。 <br /> <br />ちなみに子どもは寂しげとか独特とか <br />関係ないみたいで雪の日の話としてめちゃ楽しんで読んでいます。

絵本では人間を動物に置き換えて表現することが良くありますが、 <br />選ぶ動物によって作品から伝わってくる印象が、大きく変わってきます。 <br /> <br />よく登場するのは犬。実生活でも人間との距離が近く、親しみやすい万能の <br />動物といえます。犬というグループの中での描き分けもしやすいですね。 <br />また登場頻度では猫も多い。犬に比べると、シャレた感じや神秘性が <br />加わるように思います。 <br /> <br />本作で描かれている動物はウサギ。人間との距離感をみると、犬や猫ほど <br />ベッタリしてなく、かといってブタやオオカミのように寓話的なところへ <br />行ってしまうこともない。ウサギは微妙なところに居ます。 <br /> <br />つまり、都会のマンションに住む人間同士のような付かず離れずの距離感 <br />とでも言いましょうか。そう考えると、鉄筋コンクリートの中で生活する <br />ウサギの親子は、とてもリアリティがあり、現代人の一面をうまく捕らえて <br />いると言えるでしょう。 <br /> <br />登場するのは、ママと男の子だけ。 <br />朝から夜まで降りつづける大雪は、2人きりの世界を決定的なものにしています。 <br />交通機関も遮断され、園や買い物にも行けず、パパも帰っては来ず。 <br />男の子にとっては、いつもと違う特別な一日となりました。 <br /> <br />ママをひとりじめした男の子からは、恋愛関係の甘さにも似た絶妙な親子の <br />距離感を感じました。ふぅーむ、酒井作品ならではの味わいですネ。 <br /> <br />雪を通して、親子を描いた作品で記憶に新しいのは、 <br />大島妙子作『おかあさんおかあさんおかあさん…』があります。 <br />光と影のごとく対照的なので、ぜひ読み比べてみてください。

子どもって、どうしてこんなに雪が好きなんでしょう。 <br />大人になると、遊びのとき以外は邪魔者にしか思わないのに。 <br />空から降りて来る不思議な訪問者だからでしょうか。 <br />この本の子うさぎも、遊びたくてうずうずしている様子がよく分かります。 <br /> <br />夜になって、もう寝る時間なのに「ちょっとだけね」と言って外に出してくれるおかあさん。 <br />そこには『きつねのかみさま』に出て来たハイヒールを履くようなおかあさん(靴しか登場しませんが)ではなく、 <br />長靴を履いていっしょに遊んでくれるおかあさんがいます。 <br /> <br />雪の日のどんよりとした感じや、さまざまな暗さが夜にはあるのですが、 <br />酒井さんの「黒」は、いつもその雰囲気がよく表されていると思います。 <br />それに、こうさぎのベストや長靴、おかあさんの手袋などに使われている黄色が、 <br />ふたりの心の暖かさを感じさせてくれます。 <br /> <br />おはなしプーカ2004年12月号の単行本化です。 <br />お持ちの方は、表紙の絵が違うことも楽しめますよ。

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