<br />深く、悲しく、苦しく・・・ <br />ほとんど全ての面で石ノ森版を凌駕していたと思われる「０２」だが、 <br />最後の最後にきて、なんとも中途半端なかたちで終わってしまった。 <br /> <br />いわゆる”大人の事情”でもあったのだろうか？ <br />連載誌を転々とし、作者がやる気を失ってしまったような結末であった。 <br /> <br />サブタイトルに「THE END OF KIKAIDER-02」と付けた <br />「イナズマンvsキカイダー 」との整合性も今ひとつ。 <br /> <br />多くの問題や謎が解決されぬまま、唐突に未完成の最終巻となってしまったことは <br />今までのストーリーが素晴らしかっただけに、残念としか言いようがない。 <br /> <br />一応、物語の趣旨というか、テーマは理解できる結末だが、 <br />それならばなおさら一度は完全体となったジローが、なぜまた不完全となったのか？　 <br />このあたりをしっかり描いてほしかった。 <br /> <br />かなわぬ夢だろうが、第６巻からの続きを完全版として再度描いてほしい。

６巻から２年半近くが経ち・・・。 <br />最週巻ということで、どうやったら終わらせられるのか？と疑問でしたが、無理だったようです。 <br />この巻はこの巻として、楽しめる内容なのですが、最終として納得いくか？といえばＮＯ！です。 <br />これ以上の執筆が無理になったのでしょう。 <br /> <br />内容は、ハカイダーに誘拐されたジロー、改造によって青１色の完全体となる。ハカイダーの意識が本来のハカイダーのものではなく、記憶の戻ったイチローの脳に支配されていることに気づいたドクターギルがハカイダー型ロボットを戦わせるが、倒されドクターギルも一度、命を落とすことになる。 <br />ダークシャドウがゼロワンとミツコを襲うが、こちらは完全体ジロー・キカイダーに倒される。 <br />ここからはほぼ、キカイダーとハカイダーがタッグを組んで戦うことになります。 <br /> <br />むしろ不安要素は、自らギルの元にいた光明寺博士と、意思を持たぬキカイダー０１。 <br /> <br />ＤＡＲＫを裏切ったことで、脳の血液交換が出来なくなったハカイダーとキカイダーが、ナノマシンによる街・生物など全てを破壊する、最終兵器を相手に戦うことになる。 <br /> <br />５巻のビジンダーの出番はなし。街に一応の平穏は戻るが、結局ＤＡＲＫともシャドウとも決着ついたとは言えない状態。 <br /> <br />最後は、腕をもがれ頭にヒビの入ったハカイダーが、燃えつたように（燃えつきた）木にもたれたところにミツコが現れ、ハカイダーとしてではなく、実の兄（イチロー）として、その機械のボディの頭をもたれ、安らぎの表情を浮かべる。