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透視も念写も事実である ――福来友吉と千里眼事件 ( 寺沢 龍 )

題名から見ると、あやしげな超能力、霊ものという印象があるが、福来友吉と御船千鶴子、長尾郁子をめぐる、いわゆる千里眼事件の詳細な調査を元にしたノンフィクションである。調査はかなり詳しく行き届いており、記述もわかりやすく、興味深い。心理学史として、重要な文献の一つとなるであろう。しかし、この題名を見て、購入する読者の多くがこのようなものを求めているかは疑問である。また、福来友吉について、心理学史の中で興味を持っている人(それほど世の中にはいないであろうが)にとっては、逆に買いにくい、アクセスしにくいものとなってしまっている。売り方や題名をもう少し工夫できなかったのだろうか。

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透視も念写も事実である  ――福来友吉と千里眼事件
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