リヒテルと私 みんなこんな本を読んできた リヒテルと私
 
 
  ●トップページ   ●研究員紹介 ●研究所規則 ●著作権・免責・リンク ●掲示板 ●更新情報
仕事関連

▼お仕事のご依頼

執筆、取材、講演のお問い合わせはこちらからお願いします。

▼広告のご依頼

MM-Labo.com内への広告のご希望はこちらからお願いします。

リヒテルと私 ( 河島 みどり )

kewpieさんのご意見ごもっともだと思います。<P>ある人物に対する回顧録がどれだけ読者に受け入れられるかは、<BR>その人物像が読者のイメージするものとの乖離の度合いでしょう。<P>私の場合はあまり違和感はありませんでした。<P>また、本書はリヒテルの日常生活についての逸話が多く、<BR>音楽的なことはあまりかかれていません。<P>この点から著者がリヒテルとある一定の距離を置くことの出来る人だというのも読みとれます。<BR>何と申しますか、割と客観的で、そのことに好感を持ちました。<P>とはいえ、上記のような理由により感想は人それぞれだと思いますので、<BR>参考になれば幸いです。<P>あまり難しいことが言えず申し訳ないです。

通訳兼付き人として20数年間リヒテルとともにあった著者の回想記。第1章は長らく「西側」で「伝説のピアニスト」といわれたリヒテルの私生活が描かれ、興味深い。しかし第2章は、どこそこへ行ってこんなことがあった、リヒテルはこうした、という内容であるが、おおむね同じ事の繰り返しである。しかも年代などにあいまいな点があり、全体として資料性はやや薄い。第3章はリヒテルの日本びいきとその理由(日本人のきめ細かいサービス)が描かれる。外国の演奏家が日本へ来たがる理由がよくわかる。<P>かつてある有名評論家がリヒテルを、「知性のかけらも感じられない」人物と評し、その音楽まで非難していたという記憶がある。確かに彼は学校教科をろくに学ばなかったようであるし、体系的な基礎知識身に付いていないようである。なぜ彼が亡命しなかったのか、かねがね不思議に思っていたが、世渡りに興味がなかった理由には、(本来学校で学ぶはずの)常識と社交性の欠落が大きく関与しているようだ。自分がどれほど別格の扱いを受けているかにさえ気づかない彼の世間知らず、極端な内弁慶ぶりが、ここでは繰り返し描かれているが、著者はそれを好意的にとらえている。しかし、だからこそ著者は長年「身内」でいられたのであって、ふつうはやはり付き合いにくい人物であろう。彼もまた、アスペルガー症候群の患者だったと考えるべきかもしれない。<P>しかし、彼の音楽は間違いなく天才のそれであった。私がリヒテルの天才を実感したのは、たとえばハイドンのピアノ・ソナタ全集をある凡庸なピアニストのCDで勉強」したあとにリヒテルを聴いたときである。あまりの違いに、音楽が生きて躍動するとはこういうことか、と思った(Decca輸436455-2)。もうひとつの例は、シューベルトのピアノ・ソナタ第13番を聴いたとき(Olympia輸OCD288)。この曲を彼で聴いてしまったあとは、ほかの演奏はとても聴けない。彼が20世紀最大のピアニストの一人であったことは、どう考えても間違いのない「事実」である。<P>彼の実像は、やはりベールにつつまれたままの方がよかったかもしれない。こういう書物の扱いは、ちょっと困ったものである。

リヒテルと私 ↑ご購入はこちらからどうぞ。
リヒテルと私&nbsp;&nbsp;&nbsp;神秘的なヴェールに包まれてきた、20世紀を代表するロシアの大ピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテル(1915-1997)。その通訳、親しい友人として、25年以上にもわたり巨匠の近くで素顔を見つめ続けてきた筆者による、興味の尽きないエピソード集。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;たとえば、1981年からプーシキン美術館で始められたリヒテル主宰の音楽祭「12月の夕べ」に居合わせた著者による雰囲気の描写は非常におもしろい。リヒテルは室内楽やリートのコンサートであっても、会場のすべてを演出しようとする。コーカサス風の小刀で楽譜の封を切って空けてピアノを弾き出したり、休憩時間にはスタッフに「19世紀的な雰囲気をもって動作も会話も優雅に」するよう指示をしたり、会場中にゲランの香水ミツコを振りかけ、舞台上にはたくさんの蝋燭の灯りをつけさせたり…。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;また、リヒテルの好きな男優は、無声映画のころの『ファウスト』のメフィストフェレスを演じたエミール・ヤニングス、トーキーになってからはジェラール・フィリップとブルース・リー(!)なのだという。リヒテルによればブルース・リーの肉体は芸術であり、ジャッキー・チェンの映画を絶対に観ない理由は「ブルース・リーへの冒涜になるから」というから笑える。女優ではマリア・カザレス、マレーネ・ディートリッヒ、アンナ・マニャーニ、イングリッド・バーグマン、ロミー・シュナイダーが好きだという。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;こんな、思いもよらぬエピソードが満載なのだから、リヒテルの意外な素顔に読者はすっかり魅了されることになる。そして、夢中になって読み進めていくうちに、天真爛漫で何物にも縛られない自由な一人の人間リヒテルの日常生活のささいなディテールから、偉大な芸術の秘密と啓示を受け取るに違いない。(林田直樹)
管理人の書評: 僕はこんな本を読んできた。 はこちらからどうぞ。
| ビジネス・経済 | 金融・経営 | 漫画・アニメ | 文学・評論 | 科学・技術 | 人文・思想 | アート・建築・デザイン | 社会・政治 | ノンフィクション | 新書・文庫 | 旅行ガイド | ホビー・スポーツ | エンターテイメント | タレント写真集 | 歴史・地理 | 医学・薬学 | 資格・検定 | 暮らし・健康・子育て | 語学・辞典 | 参考書・受験 | 子供向け | 楽譜

リヒテルと私