隅々に至るまで、とにかくスキがない。しかも広範にして相当に高度な情報を実に見事にまで体系化している。文章のまとめ方の巧さは天才的。写真やイラストも徹底的に文章と連動しているため、とにかく分かりやすい。しかも群を抜いて面白い。通して読んだだけで（読み始めるととまらなくなる）、明らかに１０年分は上達した。なお著者の増沢信二氏は、実は７、８年前に同じ出版社から発刊された「フライフィッシングマニュアル」と「フライキャスティングマニュアル」の本当の著者だということを本書で初めて知った。その２冊の名目上の著者になっていた小野某と杉坂某に対して徹底的な不信感をもってしまった（というか、このお粗末な２人組に対しては嘲笑するのみだが）。そんな「真実」も書かれてあって希望外の楽しみも味わえるオススメの一冊である。