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バッハからの贈りもの ( 鈴木 雅明 加藤 浩子 )

これは稀有な本である。なぜか?まず、企画に拍手を送りたい。超多忙人がそのキャリアの真っ最中にその時々の具体的な思いを同時代人に伝えるというのは、意外なほど難しい。雑誌のインタビューや講演会の記録、また引退後に回想録をまとめるというなら可能だろうが、油の乗り切った時期に「まとまった形で」というのは、よほど筆の進む方でなければ難しい。しかし、「音楽大好き人間」高梨さんのアイディアがその壁を打ち破った――長期間にわたる密着取材である。海外ではメシアンやリヒテル、シュニトケなどでこの手法が用いられているが、日本でこれほど見事な成功例が出版されたのは初めてではないか。<P>次に、なんといっても中身である。もしこれが音楽評論家や月並みな演奏家との対話であれば、数ぺージも読み進まないうちに冗長、重複、思い込み、どこかで聞いた話など、何らかの「ほころび」が見えてくるものだ。しかし、そこはしっかりした裏づけを伴った音楽家――演奏家、学者にして信仰者――としての顔が、目の前にくっきりと現れてくる。この人は話し出したら止まらないのではないか。400ページを超えるボリュームでありながら、どのページにも、彼の熱いメッセージが息を立てている。「旬の」演奏家ならではの意見が随所に見られ、もちろんその世界の人間にはおなじみのことも多いのだろうが、しかしこの一冊を読み通した後で実感できるのは、そうした意見ですら、鈴木さんという人格を通して「咀嚼された」言葉となって、すなわち決して「借り物」ではなく、伝わってくるということである。<P>インタビューアの加藤さんは、『バッハへの旅―その生涯と由縁の街を巡る』で示された「現地を足で歩いた経験」を駆使し、時には突っ込み、時には少し離れて鈴木氏の話を引き出す。ただ、キリスト教と仏教の比較など、想定読者である「平均的日本人」の代弁者とご自分を位置付けようとされていたのでは。ここは、もっと自分を前面に出しても良かったような気がするが……いずれにせよ贅沢な希望ではある。

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