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 |  | マリア・カラスという生きかた
     (
         アン エドワーズ
         Anne Edwards
         岸 純信
      ) 
友人からの紹介で読んでいますが“20世紀の大歌手”と言う観点よりは<BR>“独りの孤独な女”という感じの書き方で読むだけで涙が手出てきます。<BR>サイズも小さめですしハードカバーでもないのでカバンにポンッと入れれて<BR>とても便利です。何よりも表紙の写真が感動的に美人です!! 
マリア・カラスという生きかた
 
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|  |    世紀のプリマドンナ、マリア・カラス(1923-1977)の生涯を、女性としての生き方に重点を置きながらノンフィクション小説のように描いた伝記である。 <p>   著者のアン・エドワーズは、故ダイアナ元英国皇太子妃、ヴィヴィアン・リー、キャサリン・ヘップバーン、バーブラ・ストライザンドなどの伝記も書いており、アメリカでは伝記の女王と称される人物だ。カラスの私生活を容赦なく描きつくす筆致は、残酷なくらいリアルで、誰と何月何日にどこで性交渉を持ち、どんな情事だったかなども、冷徹なまでに暴き出している。おかげで、たとえば1964年のコヴェントガーデンでの『トスカ』が、愛人オナシスの子を下ろすための妊娠中絶手術を行った直後の公演であり、ゲネプロは退院の10日後だった――そんな事実に読者は幾度となく驚嘆させられる破目になる。周辺人物のディテール描写も大変細かい。執念深く強欲な母親リッツァ、打算的な夫メネギーニ、そして野性的でバイタリティーあふれるギリシャの海運王で愛人のオナシスといった人物像が、生き生きと豊富なイメージを伴って再現されている。 <p>   本書を読んで考えさせられるのは、マリア・カラスの大音楽家としての側面よりは、愛されることを熱烈に望んでいた一人の女性としてのデリケートな一面である。舞台の上ではあれほど偉大だったディーヴァ(歌の女神)も、プライべートでは身も心も完膚なきまでに一人の男――オナシスに屈服していたという事実は、ファンにとっては複雑な気持ちにさせられるばかりである。公衆の面前での神々しい威厳と、男への愛に隷従する私生活の鋭い対照。オペラ『ノルマ』の主人公そのものの、激烈な生き方を知るには最適の1冊である。(林田直樹) |  
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