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ジンメル・つながりの哲学 ( 菅野 仁 )

新聞の書評欄の「わかり合えない部分を尊重し合う『配慮』をもつことで、互いにもっと自由になれたりする」という個所と、帯の西氏の「…菅野さんは、自分の出発点を手放さない」という人物評にひかれて購入。ジンメルは初めてだったがわかりやすく読めた。「生」の実感を大切にする著者のような研究者こそ、学問とは無縁な世界で生き、生活している者には大切な存在。読後、自分が偶然生きることになった「時代」や「社会」、つながりを求める「他者」そして自分自身さえも相対化しゆったり構えられるようになった気がする。「生きにくさ」を抱える人には終章だけでもお薦めする。特に「秘密」の肯定的意味付けは面白かった。しかし、今や「家庭」すら「社会的役割」の一つとなり、各自「秘密」を持つことがあたり前になってしまった結果、「ほんとうの自分」を表す場所を「家庭」以外の、たとえばネット上の出会いに求める既婚男女の行為は肯定されるのだろうか、と、菅野氏に尋ねてみたい気がした。

学生時代、ジンメルをいくつか読んだことがある。先生に薦められて読んだという程度ではあるが(ちなみに僕は哲学や社会学専攻ではない)。当時僕の読んだものは、貨幣論や社会論などが中心だったが、とても難しかったし、辛かった。 この本を読んで、ジンメルが言いたかったことが初めてつかめた気がしたし、あの頃わからなかったことも理解できたかんじがする。学生時代、この本に出会っていたら、もっと勉強に意欲が出ていたかもしれないと思うとすごく残念だ・・・。<P>前半部分は身近な問題を具体例に出してジンメルを知らない人でも読みやすいとおもう。後半部分はジンメル論にもっと引き付けて書かれていてより専門的だ。特に僕は7章の「貨幣の<現象学>」はとても勉強になった。ネットワークを!介するメディアとしての「貨幣」に対する距離のとり方は現代人が賢く生きていくための大きなヒントになるとおもう。<P>ジンメルに熟知している筆者だからこそ(当たり前?)僕にでも理解可能なジンメル本になっているのでしょうね。

他人から過度の「つながり」を要求されると逃げたくなるので、「つながり」という言葉はあまり好きではない。けれども、帯の推薦文に、哲学者の西研氏による「軟弱で根性なし」という言葉があり、むしろ、「つながり」に「弱っている」私のような人間のことが書いてあるのかな?と思い、読んでみた。<P>実際、読んでみると、個々人の「秘密」や他人との「距離感覚」の大切さが論じられていて、過剰な「つながり」に弱っている人間が“つながり、っていうのもそんなに悪くはないな”と思うことのできる内容になっている。人間関係にすぐ弱る、そういう“弱さ”を抱えた人にこそ「つながり」を考える資格がある、そんなメッセージが伝わってくる一冊である。<P>そういえば、同シリーズ、西研氏の『ヘーゲル・!大人のなりかた』も、「大人のなりかた」という(私としては)避けたくなるタイトルにもかかわらず、“大人になる、っていうのもそんなに悪くはないな”と思わせる本だった。このシリーズ、タイトルの第一印象をいい意味で裏切るようなところがあって、あなどれない。

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