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覘き小平次 ( 京極 夏彦 )

それぞれの登場人物がそれぞれに個性的で、かつ知らない間にしがらみを持って生きているのだが、それぞれに懊悩して生きており、<BR>これが、常人でこれが非常人だという観念を奪われてしまう内容。<P>そもそも正常と異常の境目なんて、誰が決めるものでもないし、今の自分の生き方でいいんだなと、辛いけどいいんだなと納得させられる内容で、人生に迷ってる人、己に迷っている人には是非読んでいただきたい本である。

主人公小平次は、薄い男である。鏡の表面のような男である。それに出会ってしまうことで、主要な登場人物達は、おのれの鏡像と直面するはめになる。二重の身体を持たされてしまう。鏡像の世界である。小平次は単に「覗く」のではない。「覘く」のである。「占い」の文字を含む。人間は、自分の過去と現在と未来を、占ってしまう。そこに生じる悲喜劇を、京極は三幕の大江戸妖怪芝居に描き切った。終幕の女が全身で、この鏡をぶち破り、分裂した己れを回復するクライマックスのカタストロフィーは比類がない。純粋な恋愛の劇である。

「巷説..」や「伊右衛門」と同じように、いろんなしがらみや<BR>人間の汚い部分とか、哀しさやら色々なものが入り混じっている世界観で<BR>お話が進んでいきます。<BR>前出二作品では、読んでいると、どろどろとしたやりきれない心境ながらも<BR>どこかしら救われる部分があるのですが、<BR>これは読後その「どろどろ」がいつまでも取れません。<P>「哀しいなあ、やりきれないなあ...」という気持ちに<BR>いつまでも浸り続けたい方にはオススメです。<BR>とことんまで落ち込んで行きたいときに、ついつい手にとって読んでしまう<BR>底なし沼的一冊です。<BR>私は年に何回かお世話になって、いつもすっきりしています。

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覘き小平次&nbsp;『嗤う伊右衛門』で、斬新なお岩像を創出した京極夏彦が、ふたたび名作怪談を現代に蘇らせた意欲作。オリジナルは、1803年(享和3年)に出版された山東京伝の読本『復讐奇談安積沼』(ふくしゅうきだんあさかのぬま)である。1853年(嘉永6年)には、歌舞伎狂言作家、河竹黙阿弥による『怪談小幡小平次』として舞台化もされたこの物語は、幽霊しか演じることのできない役者が、自分を殺した男と、裏切った妻を祟り殺すという怪奇談である。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;一日中、押入れ棚に引きこもり、わずかの隙間から世間を覗く、売れない役者、小平次。妻のお塚は、一向にその不気味な性癖がおさまらぬ亭主に悪態をつく毎日である。そんなふたりのもとへ、小平次の友人で囃子方の安達多九郎が訪ねてくる。禰宜町の玉川座が、次回の狂言怪談の幽霊役に小平次を抜擢したという。一座の立女形、玉川歌仙の依頼を受け、奥州へと向かう小平次。しかしその興行の裏には、ある仕掛けが施されていた…。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;京極は、自身の著作『巷説百物語』に登場する又市や事触れの治平らを絡めながら、死霊が主役の怪談劇を、生者が主役の愛憎劇へと見事に変貌させている。小平次を嫌いながらも別れようとしないお塚、小平次を罠にはめる多九郎、小平次に父の屍を重ねる歌仙。本書は、死人のような小平次にいら立ち、自らの嫉妬、猜疑、憤怒を目の当たりにして人生を狂わせていく生者たちの物語である。彼らが小平次の屋敷で繰り広げる凄惨なラストシーンからは、血生臭い匂いとともに、やるせない哀しみが押し寄せてくる。(中島正敏)
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