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新約聖書を知っていますか ( 阿刀田 高 )

 著者が「信仰をもたない」と表明されているのは、大いに結構なことですが、コイネーも碌に読めず聖書学の知識にも欠ける人物が、『新約聖書を知っていますか』などというタイトルの本を書かれること自体、かなり問題だと申せましょう。せめて『私の新約聖書』といった程度の表題になさるべきだったかと存じます。これは同じ著者の他の「~を知っていますか」シリーズの全てに共通して言えることです。キリシア語原典やウルガータ・ラテン語訳で「新約聖書」を読んだ者としては、なんとも面白くない「俗受け狙いの書物でしかない」という印象をいだきました。妄言多謝。

前作の「旧約聖書を知っていますか」に続いてとうとう西洋思想の大元、新約聖書の解説ブック。<P>私がキリスト教信仰に惹かれ、実際に教会に足を踏み入れるまで、ずいぶんとたくさんのキリスト教関連本を読んだが、阿刀田高さんはその中でも群を抜くほど面白かった。<P>「旧約聖書~」はユダヤ教という日本ではあまりなじみのない宗教のバックボーンとして読むことができる。<BR>だが、新約聖書はモロ、生きたキリスト教の真髄であり、神学的カラーを除いてはこの書の意味を伝えることはできない。<BR>旧約では確かに成功した、入門書としてのガイドブック化も、こと新約に至ってはずいぶん苦労されているのが文間に見える。<P>キリスト教を信じられるかどうかの最大の分岐点は、イエス・キリストを神の子と認!められるかどうかで、‘彼’を人間とし、復活を何かのイメージと捉えるならば、それはキリスト教をモチーフにした別物である。<P>阿刀田氏はあくまでも信仰者とは違う視点から、キリスト教のバックボーンが全く無い日本人向けに本書を書かれた。だから、もしこれからキリスト教を学ぼうとされているなら、本作はお勧めしない。<P>なぜなら・・・読みクチが面白すぎて、キリスト教の教会で信者の人たちが信じていることと、本書のギャップとの修正がかなり大変になるからである。

自分は信仰を持たないという阿刀田氏が、かなりの歳月をかけ、聖書に出てくる現地も訪れて書き上げた意欲作。<P>短くはない新約聖書のポイントをうまくつかんだ上で、推理小説家ならではの機知も働かせ、面白い読み物に仕上げています。時代背景や、ユダヤ教との関係も簡潔にまとめられていて、これ一冊でだいたいのところは分かるようになっているのではないでしょうか。人間としてのイエスの心の葛藤や使徒たちの人となりに想像力を使って思いを馳せていくところに、信徒でないと言いながらシンパシーがこもっていて、爽やかな読後感があります。<P>西洋文学には、聖書からの引用や言及が多いので、文学好きは読んでおくとタメになる一冊と言えるでしょう。時間がなければ、もちろんこれ一冊でだいたい良!のでしょうが、実際に聖書を読んでからこの本を読むと、一層理解が深まると思います。

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新約聖書を知っていますか著者は「私は信仰を持たない。あえて言えば、このエッセイはそのあたりにも多少の価値があるかもしれない」と言明して『旧約聖書を知っていますか』を上梓(じょうし)した。本書はその姉妹編。「欧米の文化に触れるとき、聖書の知識は欠かせない」とわかってはいても聖書を通読するのは骨である。新約聖書を知識として読む場合のつまずきのひとつは「福音書に記されている奇蹟」だろう。これは「のべ数にして60件ほど。重複しているものもあるから、実数としては30件あまり」あると分析。というのもミステリー作家である著者はイエスの教えの中核を抽出するため福音書の全文をコピーし「教義を示しているもの」「たとえ話を主とするもの」「奇蹟を起こしているもの」「事実の経過を記しているもの」に内容を分類し「あまり本質的ではないと思えるもの」を取り除く作業をしている。そんな手法があったと知るだけで新約聖書はグンと身近になる。そしてイエスのたとえ話についても「深い意味を持つものもあれば、その場のやりとりに近いもの…つまり、敵対者から攻撃を受け、それをかわすためにヒョイと放ったような言葉もないではない」と、聖書挫折者が連ねそうな不審点にまず相槌(あいづち)を打ってくれる。そして阿刀田流にシャッフルした新約聖書の流れに沿って読者を源泉へ誘う。自在に半畳を入れた『旧約聖書を知っていますか』に比べてエンターテイメント性は低いが本書は読者を原書に対峙させる力を持っている。(松浦恭子)
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