書評 みんなこんな本を読んできた 辺境・近境
 
 
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辺境・近境 ( 村上 春樹 )

まず、おそらく讃岐うどん探索の話の発端はこの本である。<P>讃岐うどん・ノモンハン・・・一見脈絡がないようだが、彼は自らの興味のままに動き、決して物を書く時に立ち止まろうとしない。それが文章に現れているのだ。<P>何しろフットワークが軽い。ノート・パソコン(やがて悲しき外国語に登場するように、おそらくはMac)と電源変換器を持ってどこにでも出かけていく感じだ。だからあふれ出す文章も冷凍されたようなところがなく、出来立てのエネルギッシュな本場の味なのだと思う。<P>素晴らしい。力が沸いてくる。

村上春樹の紀行は、ものすごい辺境に行っても、まるで近所を訪ねるかのような飄々とした感じが、どこか漂う。内モンゴル、しかもノモンハン周辺なんて、ものすごい辺境ですよ。タフな旅であることは書かれているけれど、どこかとぼけている。そこにはいつものムラカミがいる(ノンフィクションライターの紀行が、たいしてタフでもないのに自分がどれだけ凄まじい冒険をしたかということばかり書き連ねるのと正反対だ)。そして、相変わらずよくものを見ている。たとえば以下の一節「中国人の建築家には、建てたばかりのビルをあたかも廃墟のように見せる特異な才能があるようだ」←中国に行った経験のある人なら誰しもうなずけるでしょう。

村上春樹が、遠くてなかなか行かれない辺境と、近くてもなかなか行かれない近境へ旅した際の旅行記。旅行先は、イーストハンプトン、からす島、メキシコ、讃岐、ノモンハン、アメリカ(大陸横断)、神戸の7つで、それぞれの旅行記が一冊にまとまっている。正直な印象として、力の入ったエッセイと力の入っていない(良い意味で肩のこらない、悪く言えば手を抜いた)エッセイが混ざっていると感じた。ノモンハンへの旅行記は印象深くてまた読み返したいと思わせる珠玉のエッセイ。メキシコへの旅行記も、著者の旅行への思い入れやインディオの人々への考察などが混ざってよかった。讃岐うどん食べつくし旅行は、讃岐うどんというものに疎い私からすると魅力的で(挿絵も良質)、讃岐を旅行する際にはこの本を持っていこうと思わせるものがあった。しかしその他の旅行記は、日記の域を出ないものが多いように思う(神戸の散歩はまだ良かったがアメリカ横断記はひどいように思えた)。

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