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ネジ式ザゼツキー ( 島田 荘司 )

御手洗氏の過去にも私生活にも全く興味がない私には、最近の「御手洗もの」にはがっくりで、もう島田作品は買うまいと心誓っていました。<BR>しかし、やってくれました!<BR>すっごく面白くて、休みを1日かけて読みきってしまいました。<BR>久々に大ヒットです。<BR>とにかく面白かったです。<P>この作品は、私が思うに、「眩暈」の外国版と言えるのではないでしょうか。<P>決して悪い意味ではなく、趣向が似ていると思います。<BR>「眩暈」と同じく、時間と空間を越えた壮大なトリックはまさに島田荘司ならではのスケールです。<BR>緊縛した状況で、人間が見せるギリギリの判断・心理が生む奇想天外な「現実」、これが島田小説の醍醐味だと思います。<P>この「ネジ式ザゼツキー」も、まさにこの島田ワールド全開で、島田荘司の本格ミステリが健在なことを示してくれました。<BR>次回作も楽しみにしています。

記憶喪失の老人の手記が事件のキーとなった綾辻の『黒猫館の殺人』を彷彿とさせる展開の本書。<P>健忘症の人物が書いた童話をヒントに、御手洗が推理を繰り広げ、彼の記憶を呼び戻すと共に、実際起こっていた怪奇殺人を御手洗が鮮やかに論理的に解き明かしていく。この過程が相変わらず見事で何とも爽快だ。研究所の一室のみを舞台に御手洗が机上で推理を進めていく展開なので、従来の作品に見えるような雄叫びをあげて走り回ったり、煙突に登ったり、外国を飛び回ったりといった御手洗は本書では拝めないためやや地味な印象も受けるが、事件自体が骨のある代物であり、また御手洗の推理をはじめ、脳・スペースコロニー・宗教などに関する興味深い話も楽しめ、一気に読み込んでしまう。<P>脚が車輪の熊、鼻のない老人、空を飛ぶ主役と妖精、大木の上の村etcと誰が読んでもファンタジーとしか思えないこの童話自体もかなり楽しめる内容。氏の作品では『暗闇坂の人喰いの木』でも序盤に神秘的な童話が挿入されており、島田の多彩な筆力が窺える。<P>本作で御手洗と問答を繰り広げるハインリッヒは、さながら西洋版石岡君といった印象です。

御手洗シリーズの醍醐味は、冒頭で提示される奇想で独創的で不可解な謎が、エキセントリックな天才探偵の明確な推理で完全に解決される爽快さにあると思う。<P>もちろんそうではない作品も多数あるが、『占星術殺人事件』から始まる御手洗シリーズの主要な作品は、全てこの気持ちよさこそがその持ち味だ。作者の持つ文明観や日本人論も必要な味付けだし、石岡君とのやりとりも大切な要素なのは言うまでもないけれど。<P>この作品は、今までの御手洗シリーズの中での一、二を争うほどの奇抜な謎「タンジール蜜柑共和国への帰還」と言うファンタジーが実際にあった事実だと言う話から始まる。<BR>快刀乱麻を断つごとく次々と解明されていく過程は、気持ちよいくらいの爽快さだ。<BR>全ての謎が過不足なく読み解かれ、同時に登場人物逹の思いが心に届く。<P>鼻につく時も多い文明観や日本史観が謎解きの後ろにほどよく納めら、不可解な謎とその推理と言う本質が正面におかれているので、御手洗シリーズの中でのベストに入る気持ちよさだ。<BR>騙されたと思って、ぜひ騙されて欲しい。そしてずばっと謎が解明されていく瞬間を楽しんで欲しい。<P>追記:巻末のエッセイは、入れたい気持ちは分かるし、本格に対する作者の想いも伝わるが、ここに掲載される必要はなかったのではと思う。ボーナストラックだと思えばちょっと得した気分にはなるけど。

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