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 |  | カンブリア紀の怪物たち―進化はなぜ大爆発したか
     (
         サイモン・コンウェイ・モリス
         木下 智子
      ) 
まず、この本をパラパラとめくってみると、多くの奇妙な動物の化石の写真が取り上げられていることに気づく。また、写真だけではなく、著者のスケッチによる古生物の復元図も取り入れられており、何とも精巧な体のつくりをしているのだろう。この本では人類が誕生する前の時代、カンブリア紀における生命の復元がされている。とはいえ、このような化石はいったいどこに残っているのだろうか。また、どのような根拠で生物が復元されているのか。この本の中では、特に化石の宝と知られるカナダのバージェス頁岩における研究が紹介され、これらの疑問に対して詳しく説明されている。とはいえ単なる化石の紹介ではない。著者、サイモン・コンウェイ・モリスはケンブリッジ大学の教授であるが、科学者として彼がたどってきた軌跡についても触れられている。現在、実際には存在しないものを、化石を頼りにイメージすることの魅力が感じられるだろう。本書の中では耳慣れない名前の生物が多数登場してくるものの、専門用語が多用されているわけではないので、生物の進化に興味があれば読んでおきたい。大人に限らず、高校生レベルでも読めるので、ぜひこの本を読んでカンブリア紀における生物の歴史への旅へ出てみるといいだろう。 
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