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限りなく透明に近いブルー ( 村上 龍 )

村上龍の最大の欠点は通俗的なものに振り回されてしまうことである。おそらく、現代の流行に敏感すぎるからなのだろうが、この欠点は下手をすると文学的な価値を無効化してしまうことがある。しかし、彼の持つ感傷的な性質とうまく結びつけばこの欠点はダイヤモンドのように光り輝く。あらゆる作品の中でも最も美しい輝きを放ったのが『コインロッカー・ベイビーズ』であり、そしてこの『限りなく透明に近いブルー』である。<P>この作品の凄みは過激な暴力と性が氾濫する作品の中できわめて純度の高い感傷性を成立させていることである。まあ、ありていに言ってしまえば退廃的な青春小説を作り上げたわけである。こういうのは簡単なことではない。天才しかなしえない偉業である。この作品を読めば、おそらく村上龍の素晴らしさが解るだろう。<P>ただ、天才型は得てして暴走してしまうことがあり、その代表例が『希望の国のエクソダス』なんであるが。天才型は努力型と違ってムラっ気がありますのでご注意を。

基地、ドラッグ、ロック、セックス...。<BR>反道徳の幕の内弁当が作れそうな素材を、純度の高いまさに透明に近い視点で描いている、というような前向きな文学的評価を、今も抱くことはできません。むしろ後年につながるあざとい商売っ気の萌芽を感じてしまいます。<P>テニス、サッカー、F1、キューバ音楽、女子高生、経済...。<P>村上龍は、デビュー以降実に的確にそして効率的に嗅覚を働かせて時代とつきあってきました。このデビュー作においてもその感性は発揮されていたのではないかと思います。<P>繊細な味覚より大いなる雑食性、叡智あふれる批評より光景の無造作な提示、それはひとつの大きな才能だと思います。

セックスドラッグロックンロールアンドアルコール。同じハウスで同じ時間をそれぞれに過ごす。現代社会も同じ。例えば同じ事務所で仕事をしている他の職員、そこでも同じ事が行われている。しかし最後にリュウは輝く光を見つけだした。それはリリーへの手紙へと通じている。<P>所謂ロックミュージックの様な小説だった。22才の僕は次はいつこの青い小説を手に取るのだろう?裏には講談社¥1800と書いてある。親父の書庫より持ち出した。

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