①合わない人がいるから<BR>好きな人からすると信じられない話なんですけど、私が「いい本だから」と薦めると「何でこんな当たり前のことに感動するのかわからない」「前に進めない」という反応をする人に数名会いました。<P>そういう私も、この本と初めて出会ったのは（改訂版前ですが）小学生の時のことでしたがちっともおもしろくありませんでした。ケストナーの方が断然おもしろかったです。でも、大人になってから読んだら号泣でした。そこで保存用にデラックス版も買いました。もしかしたら、子供の心ピュアな心を忘れていない人にとっては当たり前すぎておもしろくないかもしれないので安い方をお薦めします。<BR>②気に入った人は書き込んだり、しるしをしたくなるから<P>この本を気に入った人は、きちんと感動した言葉やページに印がしたくなります（私がそうです）でも、デラックス版ではそれはできません。岩波少年文庫版のぺらぺらの紙だからこそできることです。この本を気に入られたらたぶん原書等何冊かほしくなるので、始まりは岩波少年文庫版がお薦めです。
この本には、苦い思いでがあります。高校の宿題で、読書感想文のこの本を選びました。内容が良く書けていたのか、担任に誉められ、クラスで発表されたとき、本の題名「星の王子さま」と言ったとたん、クラス中が大爆笑！居たたまれなくなりました。彼らには、高校生が童話を選んだと思ったようです。<P>数年後、風邪の診療に近所の内科の訪れた時、院長の書棚に同書が置いてありました、伺ってみると、院長は医大学時代、精神医学も専攻されたとのことでした。<P>人間の心理を追求した名著。社会生活に疲れたとき、家族と折り合わなくなったとき、学校でのトラブル、なにか、壁にぶち当たっとき、本書を紐解きましょう。抽象的な表現でありながら、どのページを開いても、答えが見つかる、<BR>現代版、聖書ともいえる名著。
散文的な本で、何度も何度も読み返しているうちに王子さまの純真な心にふれてくる味わいのある書です。羊の絵や王子さまが掃除をしている絵に愛着を持ってくるはず。淡々と物語は進むが、物哀しい展開で、読めば読むほど奥深い絵本。
