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解析入門〈1〉 ( 小平 邦彦 )

本格的に微分積分・解析学を取り扱った本というと高木貞治の『解析概論』と杉浦先生が東大から出している『解析入門Ⅰ、Ⅱ』そしてフィールズ賞受賞の小平先生の本書があるが、これが一番現代的で適当な基本書だと思う。『解析概論』は内容は時代遅れではないが、やはり古い本である。『解析入門』の方はあまりにも高度かつ厳密的で、量的にみてもほとんどの人は読みきれないと思う。どちらにしろ3冊とも入門書ではなく、ある程度、微積分の概念を理解し、計算技術を身につけたレベルの学習者が、それまでの勉強を解析学として洗練させるための本である。小寺先生の本書を読み通すことによって、論理的厳密性を尊重しつつ「数学を理解するにはその数学的現象の感覚的なイメージを明確に把握することが大!である」という、逝去されるまで初等幾何の重要性を主張された研究者ならではの、学問に対する基本的な態度を噛みしめることが出来ると思われる。

この本の特徴と思われる点をいくつか書きます。<BR>(1) 1 章で複素数の無限級数を扱っています。<BR>(2) 三角函数を厳密に定義して、加法定理等を証明するのは、なかなか<P>大変です。それは角度とは何かを少し考えればわかります。この本では、回転という概念を利用して、三角函数の理論を厳密に構築しています(溝畑茂先生、黒田成俊先生、杉浦光夫先生、ラング先生の本等と比較すると面白いと思います)。その際、複素数の無限級数を用いますが、1 章の無限級数のところを理解していれば、問題はないと思います。<BR>(3) 通常の微積分の本ではあまり扱われない、実解析函数をとりあげ、その性質を調べています。実解析函数は、微分方程式論で重要な函数のクラスです。

大学初年級向けに書かれた本であり、高校数学での微積分の問題点を挙げ、厳密な解析学の世界へいざなう。<BR>数学科志望の学生はもとより、解析学の結果が必要となる理工系の学生にも価値がある。<BR>コンパクトな本ではあるが、実数論から基礎付けられているため、多くの教科書のような曖昧性は無い。<P>高木貞治の解析概論の影響は多く見られるが、より洗練され、筋道が明快である。<BR>このため数学的な論証に慣れてくれば、読んで手を動かすことにさほど困難は感じないものと思う。<BR>また多くの論証や応用のテクニックも解説されていて何故そんなことするのといった疑問にも十分応えられている。<P>でも、高校数学や受験数学の乗りでこの本を手にすれば手痛いしっぺ返しを喰らうでしょう。

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